kapottoです!
2023年になって3か月経ちました。日本は春一番の風が吹いたというニュースがあり、冬のおわりを迎えましたね。ニュージーランドは、秋の気候に少しずつ代わってきてはいますが、先週は30度を超える日もあり、まだ夏の気候が続いています。

2023年は元旦から問題がありました。それは、「卵」がスーパーマーケットに売っていなかった事です。
2023年1月より、ニュージーランドでは、ケージ飼いの卵の販売を禁止しました。この法律の実施により、ニュージーランドの卵の供給が需要に間に合わなくなり、スーパーマーケットで卵の供給があっても、すぐに売り切れてしまうという現象が数週間続きました。

年末に、卵のパニック買いがありましたが、予想通り、年始に卵の不足が生じました。
私も12月の終わりに30個の卵を購入していたので、数週間の卵不足に対応できましたが、卵の用意をしていなかった人や、レストランでは卵不足で卵を使った料理の提供ができないなどの状況になったようです。
この法律改正によるパニック買いや品不足になるのは日本でもよくあることだと思います。が、私がニュージーランドっぽい!と思ったのは、実はこの法律改正の施行は10年前から決まっていたそうです。が、準備周到にしておらず、ゆっくり移行している農家もいるのでしょう。
10年前からこの施行が決まっていたのなら、私が農家であれば、施行される数年前から準備をして、ケージ飼いから放し飼い飼育 に移行していたと思います。こういう行動の遅さはちょっとニュージーランドぽいなと思います。(もちろん、農家の人は準備周到だったかもしれませんが、土地の開発する業者が遅れたりするという可能性もあります。)
移行に手間取っているだけではなく、この施行が実際に行われるとわかってから、養鶏産業から離脱する農家も増え、2022年はこの離脱率がピークになったそうです。おそらく、養鶏農家の人々も、鶏を放し飼いにする土地の面積が足りなかったり、移行するのにかかる費用などを考慮して採算が合わないと判断したのかもしれません。
この農家の減少により、卵の値段もどんどんと上がっています。日本でも、10パックで200円から300円位すると思いますが、ニュージーランドはこれから放し飼い飼育のみの卵になるので、もっともっと値段が上がると予想されます。3月時点では、平屋買い卵は安くて20個で9ドル(日本円で約765円)屋外で放し飼いの卵は12個で10ドル(日本円で約850円)
大変だー。と思いつつも、動物愛護の観点からすれば、とてもいいことで、私は、卵の値段が上がったとしても、ニワトリさんのことをよく考えてのことだと思うので、反対はしません。
私自身も、大学で卵の遺伝子研究をしていましたが、卵を得るために鶏をケージ飼いしていました。今思うと、薄汚い鶏舎の中で、ずっと動けないケージに縛られ、ダニによって殺されたり、私たちに殺されるのを、一生ケージで待っていなければならないニワトリさんたちにひどいことをしていたと反省しています。
このように政府が、動物愛護の事を考えてこの法律を施行したことは良かったと思います。おそらく、多くの反対意見もあったと思いますが、それでも動物のことを優先する所が、ニュージーランド政府のいいなと思うところです。

この法律が次の選挙で政党が変わったとしても続いてほしいなと思っています。
ニュージーランドのココが知りたい!などのご質問や、要望など、
私のわかる範囲でお応えしていきたいなと思いますので、
コメントお待ちしています!
Au revoir!
See you soon!
Ka kite ano!
(kapotto)