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2005年06月16日

べっち的ワーホリ

明日から私の友達がワーホリで日本へ行く。晴れ


実際、その子にとっては2度目の日本となるわけだが、前回の留学の時とはやや様子が違うようだ。


期待と、

それから大きな不安、

緊張。



ワーホリでここへ来る前の私の最大の不安、それは


時が無駄に流れてしまう

という事だった。


留学のように、“毎日学校へ行って勉強する”という確立された目的と決められた時間とは違い、ワーホリの1年間は毎日が自分の決断による。勉強するも、働くも、旅するも、何もしないのも、


全部自分が決める事。


何かをしても、何もしなくても時間の流れは同じ。


元々時間貧乏性だった私にとっては、NZに来たは良いものの、結局


「これしました」


っていう事なしに帰る事だけがとても不安だった。



最初NZに来た1ヶ月、私はそういう思いですごく走りすぎていたように思う。学校にいるワーホリの友達に片っ端から


「なぜここに来たのか」「これからどう過ごすのか」


を聞きまくっていた。自分がこれからどう過ごしたら良いのかの選択肢を、彼らのワーホリ生活から見つけようとしていたのかもしれない。




私の語学学校の友達で、ワーホリでここに来たもののNZの事が好きになれず、毎日が嫌で嫌で仕方なく、3ヶ月で日本へ帰ろうとしていた子がいた。


NZらしさの無いオークランドと、思ったより平坦な毎日と、何か見つかるかと思って来たものの、何も見つからないまま時間が流れていく事への不安感。



でも結局7ヶ月経った今でも、彼女はNZにいる。語学学校を卒業した後、旅をして、オークランドには無いNZの自然を沢山楽しんだ。そして旅が終わった後で、元々やりたかった介護施設でのボランティアをはじめ、新しい仕事も見つけて、


今彼女はとても毎日をエンジョイしている。


本人はもちろん、私も彼女は確実に日本に帰ると思っていただけに、びっくりしつつ、今はとても嬉しい。




さて、私はというと。




NZに来て焦りまくっていた日々の中で起きた、ある日の事。


毎日通っているバスの中から、ふとNZの青い空と綺麗な海と沢山の船がサーッと目に飛び込んできた時、頭をガツンと叩かれる衝撃があった。1ヶ月近くも同じ道を通っていたにも関わらず、実はこの景色は私にとって初めてみる景色だったのだ。


いつもバスの中で考え事をして、下を向いてた私はこの毎日通るNZの景色にすら気づいていなかったのだと思ってショックだった。


で、気づいた。


私の頭にあったのはいつも1年先の日本帰国後の事ばかり。


30歳になって帰国して、仕事を見つけるためには、NZで何かを残さなくては。そういう思いで

体はNZに居ながら、私は日本と全く同じ目のまま生活し、このNZの自然もカルチャーも全然エンジョイしてなかった。


それで私は自分の頭を日本標準から外して、NZにはまることにした。日本人を捨てちゃったわけじゃなくて、私をがんじがらめにしてた日本的価値観を一度取り払おうと。



誰かに「ワーホリでこれしました」「あれしました」って言えることが大事なんじゃなくて、


365日の些細な出来事も大きな出来事もぜーんぶが自分自身につながっていると思えることが大事なんだと。



それで今は・・・今を楽しんでいる感じです。



元々はNZにある日系企業で働こうと思ってた私が、語学学校終わって、予定外の旅に出て、予定外の仕事に就いて、ちょっと大変な毎日でもやっぱりNZが好きで、

「あーもっと居たい!」と

心底思う。



「ワーキングホリデー」、文字通り満喫しています。

ひらめき
いいですね、という方。
不安が少しなくなりました、という方。
私もワーホリ行こうかな、という方。
とりあえずバスに乗ってみます、という方。
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むかっ(怒り)



(べっち)
posted by キックオフNZ at 05:20 | Comment(11) | TrackBack(0) | ニュージーランド
この記事へのコメント
べっちさん、いい話ですね。私も考えさせられました。

結局生きているのは今日だけですから、今日何をするかが大切なのだと思います。

でも、なぜ多くの人がオークランドを選ぶのでしょう?
Posted by Kickoff-T at 2005年06月16日 05:55
2週間後NZへ行く僕にとって痛いほどわかる話で、気持ちに釘を差された感じです。これからワーホリへ行く人たち全員にこの文章を読んでもらいたいです。



Posted by わち at 2005年06月16日 15:19
うん、うん。
私も確かに『帰国後の自分』を出国前から考え過ぎて既にがんじがらめ。
日本人は先を考えすぎて不安になる事が多い人種なのかもしれないですね。
日本にいる間にこのブログを読むことが出来てよかったと思いました(^^)

べっちさんは景色に気づいたことで視野が急に広がったんですね☆
気づく事が出来る‥それは既に視野が広がっているのかもしれません。
Posted by ちゃみ at 2005年06月16日 23:19
そうですよね、すごく納得。ジェイさん、すてき♪

私は、日本でぼろぼろになって働いている自分も、おろおろあわあわ準備している自分も、NZで楽しんでいるだろう自分も、そして帰ってきてどうなっているかわからない自分も、ぜーんぶ自分だと思います。仕事やめたから、WHに行ったから、海外に行ったから、そんなことをしても突然生まれ変わったりするわけでもないですし、全部が延長上にあるんだろうなーって思います。今も昔も、そして未来も。

べっちさんの結果ばかりが気になる当初の気持ち、痛いほどわかります。でも、大切なのは、実は手に入れているふとしたキレイな景色だったり、そこにいる自分を楽しめること、プロセスなんだろうなあと、改めて思いました〜。(^^)

リパックできて初めてみえてくる景色、私もみてみたいです♪


Posted by oyo at 2005年06月16日 23:30
>kickoff-Tさん
なぜ、オークランド・・・私の場合は本当は旅行中にネルソンがいたく気に入ったので移住しようと思ったのですが、不運にも(?)幸運にもこっちで仕事が見つかってしまったので、AKLにいる次第です。

本当にここだけはNZじゃないですよね。アジア人が多すぎて。アジア人がアジア人を呼んでる気がします。

>わちさん
あと2週間後ですかー!どこの都市へいらっしゃるんですか?

>ちゃみさん
私が今居る会社の同僚も同じ様な年齢の子なのですが、その子も「日本に帰ったときどうせ元の仕事に戻るだろうから、ブランクを開けたくなかった」と思って仕事を始めたそうです。

もちろん無計画が推奨する訳じゃないですけど、私たちは常に日本的価値観で動いてるのかなって思っちゃいました。

>oyoさん
そうなんですよねー。実は私の好きなジャズシンガーの綾戸智絵さんが「人生の岐路に立ったとき、どの道を選んでもすべては自分という一本の木につながっている」って言ってて。
でその言葉がすごく好きで、ずっと心に残ってたんですが、NZに来てその言葉の真意を実感したんですよね。

なので。
なるようになれ、と!極めてeasy-goingです。
Posted by べっち at 2005年06月18日 21:40
滞在地はロトルアです。まーったく準備していないのでちょっと焦り始めてます(^^ゞ
Posted by わち at 2005年06月19日 22:05
綾戸さん、私も好きです。あの人の言葉で、「パワーは放出すればするほど、増える。枯渇することなんてない」というのがあります。
すごい言葉です。

わちさん、ロトルアでお待ちしてまーす。
Posted by はっぴぃきうぃ at 2005年06月20日 14:08
潤花(うるか)と申します。初めまして。よく拝見しているのですが、書き込みは、初めてだと思います。年齢も近いし、現在OLをやっているということもあり、親近感があります。^^;私は現在30才なので、ラストチャンスの1年です。出発は9月2日で、ロトルアからスタートします。いい町らしいのでとっても楽しみです。こちらのプログは励みになることもあり、また遊びに来ます!私も、初心者ながらブログを書いていますのでオヒマなときに
いらしてください♪(^ー^* )
では。
Posted by 潤花 at 2005年06月20日 16:57
潤花(うるか)さん、こんにちはー。
さっそくブログみせていただきました。
サックス持ってこられるんですねー。
ロトルアの湖畔でかっこよく吹き鳴らしてください。

2月には毎年ロトルアでジャズフェスティバルがあります。
参加する?
Posted by はっぴぃきうぃ at 2005年06月21日 06:30
潤花さん。いい名前ですね。

ロトルアにいらっしゃった時、サックス教えてください。
Posted by Kickoff-T at 2005年06月21日 07:51
わちさんも潤花さんもロトルアなんですね!私は東京出身ですが、このごちゃごちゃしたオークランドですら、時間の流れがゆったりしていて日本とは違うなぁと思います。
素敵なNZライフになることをお祈りしています。

>はっぴいきういさん
いいですよね、綾戸さん。面白いし。
Posted by べっち at 2005年06月23日 21:30
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