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2005年05月08日

孤独について

「なんか、やばいです。日本に帰りたくて帰りたくてしょうがありません。


とても一人ぼっち


です。どうしたらいいのでしょう。」



「なかなか友達ができません。外国で友達をたくさん作ることを目標に留学に来たのに、私の性格もあるのでしょうが、どうしてもうまく友達を作れません。そりゃ、一緒にカフェに行くくらいの人はいます。でも、


なんか孤独


なんです。うまく説明できませんが、「入っていってない」んです。悲しくなってきます。」





留学に来て、いきなり孤独を感じる人。しばらくして環境に慣れたころに、だんだん孤独になる人。孤独だから留学に来て、やっぱり孤独な人。一人で寂しくて寂しくてしょうがない人。結構いると思います。



学校から家に帰り、ホームステイファミリーやフラットメイトと楽しげに話をし、それから自分の部屋に入ってほっとした時、たまに


どーんと孤独を

感じる




ことがあります。特に、友達との会話がちょっとかみ合わなかった時など、


「あれっ。なんか一人だ。」



と思います。そして、周りの人たちがやけに楽しそうで、まとまっているように感じます。



一人、自分の部屋で

「遠くに来てしまったなぁ」

と感じることもあります。「明日はがんばろう」と思って次の日学校へ行き、友達と話をしていると、何故か余計に孤独を感じたりします。



どちらかというと、

一人でいるときよりも、大勢の人に囲まれている時の方が孤独を感じることが多いかも知れません。




日本ではその孤独感を紛らわせてくれるものがたくさんありますが、いざ海外に出てみると、特に田舎の町で暮らしていたりすると、一度芽生えた孤独がどんどん大きくなってきます。

「ひょっとしてこれはホームシックか。」

と思ったり、

「日本に帰りたい。」

と思ったりします。




では、どうすればいいのか。



まず、「私」対「他」という考え方を変えてみる。大勢の他人なんていう「人」はいない。大勢の他人もその一人ひとりは「私」の集まりである。つまり「私」と同じ「一人の私」であると考えてみる。


そして、みな多かれ少なかれ孤独を感じている。隣で楽しそうに友達と笑って会話をしている人も、実は孤独感にさいなまれてどうしようもないのかもしれない、と思ってみる。それは、自分が孤独であることを人に気づかれまいとして楽しそうに振舞っているのと同じである。


もし、友達ができずに孤独を感じているのなら、友達が多い人がいい人で、友達が少ない人が良くない人だという固定概念を捨てる。全くそんなことはない。友達の数でその人が決まるのではない。友達が少ない=悪いこと。私は友達が少ない=私は悪い。そして孤独になって落ち込んでいく、という孤独スパイラルから抜け出すためにも、友達の数を気にするのはやめよう。友達はいればラッキーくらいに思っておこう。



自分が考えているほど人は自分のことを考えていないという事実を知ろう。それは、他人の病気のことよりも自分の今日の髪型がしっくりいかないことの方が気になる「私」と同じとである。いい悪いではなくそれが事実である。人は自分をわざと置き去りにしているのではない。それほど他人のことを考えている暇はない。つまり、他人が自分を孤独にしているのではなく、自分が自分を孤独にしているのです。



できれば孤独を楽しもう。一人ぼっちで寂しくて孤独を感じている時に、それを楽しむことは難しいかもしれないけれど、一人だからこそできること、一人の時間にしかできないことを見つけて、それを楽しむことで孤独を楽しむきっかけにしてみよう。



自分のことを見ている人は必ずいる。もし今いなければ、将来必ず現れる、と信じてみよう。



アクションを起こす気力もないのなら、孤独感がなくなるまで、今のままで待ってみよう。今解決しないことでも、時間が経てば自然に解決していることも意外と多い。




そして、私は孤独、好きです。孤独な人も好きです。こんな「孤独好き」もいることを憶えておこう。




日本を離れて一人でいると、誰でも一度は孤独を感じることがあります。それは決して悪いことではなく、むしろ、いろんな現実を見つめなおし、自分自身のことを考え、人のことを考え、自分の国のことを考え、将来のことを考え、過去を振り返り、家族のことを考え、自分を守ってくれている人のことを思い出し、自分が守らなければいけないもののことを考え、自分の夢を明らかにし、自分自身にいろんなことを問い直す、そんな貴重な時間なのかもしれません。




なるほど、という方。
わからない、という方。
私は今ホームシックです、という方。
孤独なんて感じたことない、という方。
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(Kickoff-T)





posted by キックオフNZ at 16:04 | Comment(14) | TrackBack(0) | Kickoff-TのHard Talk
この記事へのコメント
ジェイの個人的な意見ですが孤独と上手に付き合える人はなかなか多いとは思わないと思います。

ジェイはひとりぼっちなんてすごく嫌です。それは日本にいるときには気づきませんでした。家族がいたり、ずっと友達といたり、孤独を感じたり孤独と向き合ったりする時間がそもそもなかったというのもあると思います。

ニュージーランドでは言葉の問題なんかもあって孤独を感じやすいんだと思います。

人は見かけによらないと思います。ジェイなんかはよくボーっとしてると思われがちで、ボーイフレンドなんかはよく「なんか違うこと考えてて、人の話を全然聞いてくれない!」と言ってまるでジェイは孤独を感じないかのように思われがちです。
でもホントはジェイはとっても寂しがりやなのに!!と思ってしまいます。

Tさんのように自分だけじゃないんだという風に考えるのが一番、孤独と上手に付き合い始めるきっかけになるんではないかと思います。
Posted by ジェイ at 2005年05月09日 20:01
孤独を恐れてはいけません。
人間は、本来「一人」なんです。
一人ぼっちは寂しいです。孤独です。

でも世の中に自分のことを考えてくれる人が一人でもいると思うと、なんてありがたい素敵なことなのかと思います。
一人が寂しい人は、誰かのことを考えることです。
それぞれが一人である自分以外の誰かのことを。

孤独を知ってる人は、誰かが自分のことを考えてくれる喜びも知ってます。
誰かが自分のことを考えてくれるその気持ちが、思う相手を守ってくれる力となるのではないかと思います。
自分が誰かのことを考えれば、きっと誰かも自分のことを考えてくれる。
そう思いながら、じゃ、今日は私がジェイさんのことを考えよう。
その思いがジェイさんに伝わるように。
I am thinking of you today.
Posted by はっぴぃきうぃ at 2005年05月10日 00:31
娘がニュージーランドに行って2ヶ月が過ぎた。
彼女も行ってからの孤独感には予想以上につらかったようだ。現在進行形。
どんな感情も、誰もかわってあげられない。孤独もさびしさも、無性に日本に帰りたくても、自分がとことん味わうしかない。そのことが、必ず心の栄養となっている。
みんな応援してるよ。
Posted by みゆきのお母さん at 2005年05月13日 11:41
みゆきのお母さん さん

こんなメッセージを送ってくれるお母さんがいる娘さんは、孤独なんかじゃないです。現在の胸をかきむしるような孤独感の中で、ほんとは孤独じゃないことを気づいていると思います。
Posted by Kickoff-T at 2005年05月13日 21:09
i feel alone,
buti know,im not alone.
i apologize my family and friends
around me everyday.
thanks my mum.
Posted by miyuki at 2005年05月14日 19:35
はっぴぃきうぃさん

まるで詩のようなコメント、とっても素敵ですね!ホントは詩人になったほうがよかったのでは?あるいは前世は詩人だったりして!!

ジェイはひとりぼっちを感じることはありますが、孤独だとは思っていません。物理的にひとりぼっちを感じることはあってもジェイの周りには応援してくれている人がたくさんいるので孤独なんて感じたことはありません。
はっぴぃきうぃさんもジェイを応援してくれているうちの一人なので、ジェイもいつもはっぴぃきうぃさんのことを考えています。

I always think of you and always know I'm not alone beacuse I know you think of me, too.

>みゆきさんのお母さん、みゆきさん
ジェイもジェイのママと決して仲が悪いわけではありませんが、照れくさくて一度もこんなステキな会話やメールはしたことがありませんよ。
きっとみゆきさんもこんなお母さんを持ててとっても幸せだなと感じているに違いありません!

ちょっとジェイの心があったかくなりました。

To miyuki

you must be so glad that your mother cares about you very much.

Now you have realised you are not alone, your mother think of you, we, think of you, too.

Thanks for your comment and good luck for what you do in New Zealand.
Posted by ジェイ at 2005年05月15日 09:48
今の自分の状況にあてはまっています。
孤独との付き合い方、とっても参考になりました。
分かってはいたんですけど、こうして文章で他の方の意見を聞けるとすごく
納得できる部分、共感できる部分が多かったです。
孤独ともっと上手に付き合えるようがんばります。
ありがとうございました。
Posted by みっきー at 2006年06月03日 01:51
みっきーさん

海外にいると孤独になることってあると思います。でも海外でしかできないこともたくさんあるので、お互い楽しみましょうね!!

>孤独ともっと上手に付き合えるようがんばります。

お互いがんばりましょう☆
Posted by ジェイ at 2006年06月04日 17:16
みっきーさん、コメントありがとうございます。孤独って、意外とそんなに悪いもんじゃないです。

もしよかったら、他の記事も読んでください。
http://kickoffnz.seesaa.net/category/130143-1.html
Posted by Kickoff-T at 2006年06月05日 07:19
みっきーさんはじめまして!
何か新しいことを始めるときって孤独がつきものだと思います。
でもそれを乗り越えるといつの間にか毎日が楽しくなっているものです!
ポルピもNZへ来て語学学校に通ったのですが初めは学校大嫌いでした。心細くて肩身狭くて一刻も早くここから抜け出したいって思っていました。
それがいつの間にか楽しくなっていて自分でもびっくりしました!
前向きに考えようとすることが大切だと思います!
Posted by ポルピ at 2006年06月05日 14:13
今まさに孤独を感じています。ハハ。だから検索してみたんです。「留学 孤独」で。
そしたら、見事にヒットしました。
記事の意味、私の精神年齢のせいだと思いますが、あまり分からないです。それでもいつかこれを理解出来るようになりたいです。
素敵な記事、ありがとうございました。
囲みに、自分もnzで留学生です。もう7ヶ月目ですが…いまだに孤独なんです。まだ7ヶ月と考える事にしましょう
Posted by \en at 2010年09月18日 12:21
\en さん、コメントありがとうございます。留学は、一人で自分の国を離れて生活しますので、基本的には孤独な行為だと思います。でも今留学にいらしている方は皆さん、思い切って一歩を自分で踏み出して来た方ばかりです。その勇気はすばらしいと思います。

今からニュージーランドはいい季節ですね。滞在中経験すること全てを楽しんでください。またこのブログにも遊びに来てください。
Posted by Kickoff-T at 2010年09月20日 12:01
私も同じく現在進行形で海外で孤独を感じているひとりです。そしてさきほど検索しました。Googleに導かれるかのようにして「留学 孤独」で…。

自分自身を批判して言うのですが、留学中の孤独は自分の殻を破れないからというような気がします。語学力のせいにして話しかけない、外に出ない、つまり積極的にならないから親しい人ができない。孤独の相対化も一つの手ですが、甘えなのではないかなと。

ちなみに私は欧州の大学に留学しています。非英語圏ですが皆さんかなり英語が上手いです。現在3ヶ月目ですが友達はできません。いまフェイスブックという便利なツールがあり、私の「友達」はかなり増えましたがその内実はもちろん空虚なものです。


>一人でいるときよりも、大勢の人に囲まれている時の方が孤独を感じることが多いかも知れません。

特にみなが楽しそうにしていると、私に生きる価値はあるのか?と考えこんでしまいます。語学力不足→交流に消極的→孤独→恐怖→会話が無い→ますます語学力が身に着かない…という悪循環のまっただ中にいると思います。

私もまだ三か月ということにしましょう。
Posted by anonymous at 2012年05月03日 08:17
anonymousさん、コメントありがとうございます。仰るとおり、自分の殻を破れないと、孤独からなかなか抜け出すきっかけがつかめないです。殻って、特に内側から破るのはすごく力が要ります。殻のままでいいので出かけていって、外から少しコツコツたたいてほんの少しだけひびを入れてもらう、というのもいいかもしれません。全てを自分でがんばらなくても、いいのだと思います。まだ3か月ですし。
Posted by Kickoff-T at 2012年05月03日 09:32
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