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2005年04月16日

がんばる

「留学に来る時は、


夢と希望


を持ってきました。でも、今はなんとなくやる気もなくなって、


まあいいか、


という感じです。そんな自分が嫌になる時がありますし、このまま行けばどうなるのだろうと不安に思うこともあります。」




「同じ留学生の友達と一緒に遊んで帰っても、次の日、友達はちゃんと宿題をやってきています。どうして?いつの間に?と思いますが、私にはできません。


なんとなくだらだら


と時間を過ごしてしまいます。そうこうしているうちに、私だけ人から遅れをとっているように思います。何かが違うように思います。どうすればいいのでしょうか?」



よく聞く話です。ほとんどの留学生が一度くらいはそんな気持ちになるのではないでしょうか。




ワーキングホリデーで海外に来ても、最初はいろんなことに挑戦しようといろいろがんばってみますが、気がつけば、なんとものんびりした時間ばかりを過ごしていることに気がつきます。


海外の大学に通い始めても、言葉の壁や生活の違いについていけず、日本を出る時に持っていたわずかな自信もいつの間にか失って、ただただ目の前のことに追われています。


高校留学をしても、いつも日本人の友達と一緒にいて、「日本より窮屈で不便」な生活が嫌になってきます。








結論から言えば、


「がんばるしかない」



のです。でもそれではあまりにも簡単すぎる。では、どうすれば「がんばれる」のか?どうすれば「がんばる」気が起こるのか?という問題です。


ポイントはふたつあると思います。


「時間」と「目標」


です。


人は誰でも今日と同じ明日が来ると思っています。今日学校に行って帰ってきたように、明日も学校に行って帰ってくる。明日の同じ時間は今日と同じところで同じようなことをしている、と思っている。確かにそうかもしれない。経験則で行けばほぼ間違いなくそうです。昨日から今日への時間の流れと今日から明日への時間の流れが、大きく違うことは予想できない。


でも、


ひょっとしたら

違うかもしれない。



昨日から今日が同じように流れていても、今日から明日が同じように流れるとは決まっていません。誰も保障はしてくれないし、誰もわからないのです。ひょっとしたら、まったく違う明日が来る可能性も、ゼロではないのです。交通事故にあうかもしれないし、日本に帰らなければならない出来事が起こるかもしれない。病気になるかもしれないし、天災が起こるかもしれない。突然発狂するかもしれないし、記憶をなくしてしまうかもしれない。先週買ったロトが大当たりするかもしれないし、犯罪に巻き込まれるかもしれない。


今日の新聞を少し読んで見れば、「そんなことあるわけない」とは誰も言えないのです。






また、自分の過去を振り返ると、ずっと同じように流れてきたと思っている時間も、どこかで、


その流れを

変えた瞬間



があることに気がつきます。入学や卒業など予定通りの流れの変化もそうですが、

「この人に会った瞬間から人生が変わった」とか、

「この瞬間に留学を考え始めた」とか、

「この日から、仕事を辞める準備を始めた」とか

いう「時」があります。その「時」を挟んで「前日」と「翌日」では流れが変わっています。昨日と同じ明日ではなくなっています。現在留学をしている人などは、そんな瞬間がきっとあったのだと思います。



こう考えると、また流れが変わる瞬間が来るかもしれない。それが今日かもしれないと思えます。



同じようにずっと流れ続けてきて、同じようにずっと流れ続けていくと思っていた時間の流れが変わる。その「時」は必ず来るということです。つまり、今日と同じ明日が来るとは限らないということです。明日や次の瞬間は、実は見えていないのです。


それは言い換えれば、


今日だけが確実な時間、


今だけが自分が持っている

唯一の時間だ



ということです。

そして、今日という唯一確実な一日をどう生きるかを考えることが大切だということです。



では、その唯一確実な時間である今、何をすればいいのか。今だけを見つめていればいいのか。今日がよければそれでいいのか、それでは刹那主義ではないのか、ということです。


足元が大切だという。足元をちゃんと見ろという。でも足元だけを見ていたら、次の足をどこに踏み出すべきかがわからない。足元以外にどこか見る必要があると思う。それはどこか?と考えた時、出てくるのが


「目標」


です。

例えば、高校留学の先に、海外大学留学という目標があれば、今日やることが少しだけ違ってきます。今日やるべきことがちょっとだけクリアになってきます。ワーキングホリデーの先に、海外移住という目標があれば、今日の仕事の仕方も少し変わってきます。大学留学の先に、海外起業という目標があれば、今何を考えるべきかを考えるようになります。



決して刹那主義ではなく、想像以上に大切な今日という一日をどう生きるかを考え、それを考える上で自分の目標を見つめなおす。

明日が確実なものであるという漠然とした期待を一度脇へ置き、自分の目標に目をやりながら、とりあえず今日だけを精一杯生きてみる。






それが、「がんばる」ということではないでしょうか。





なんとなく時間に流されて「がんばる」気力をなくしている時、あっという間に時間が流れてあせっている時、以前に持っていた夢や希望を見失ってあきらめ始めている時、こんなふうに「がんばって」みてもいいかもしれません。



ひらめき
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むかっ(怒り)




(Kickoff-T)
posted by キックオフNZ at 11:13 | Comment(6) | TrackBack(1) | Kickoff-TのHard Talk
この記事へのコメント
またまた深いトピックですね☆

この記事を読みながら、自分のことと置き換えつつ考えてみました。

ジェイも学校がないときは、「パーマストンは何にもすることがなくて、ヒマ!」なんて考えたこともありますが、実はニュージーランドに来てから、明日ももうひとつの今日という風には考えたことはないんですよ!!!自分でもとっても驚きました。

理由も考えてみました。きっと勉強している環境によるんだと思います。ずっと締め切りに追われて、やることが尽きない。ニュージーランドの高校に行ったことがないのでわかりませんが、バーサリーなどの勉強していれば大変だしやることも多くなってくるので、やっぱりKickoff-Tさんのいうように目標やタイムラインが大事だと思います。

それと自分の意識の問題だと思います。日本人以外の人と友達になる上で、一番ネックになってくるのが言葉の問題だと思うんです。例えば、学校で人気のテレビを見るとか。それで、次の日学校に行ったら話題についていける!なんてこともあるかもしれないですよね。英語の練習にもなる!なんてこともあるかもしれないです。

でもやっぱり時間と目標ですよね!

Posted by ジェイ at 2005年04月16日 16:46
確かに、大学・大学院やポリテクなどへの正規留学生は、やることが山のようにあって、なんとなくだらだらする時間なんてないですね。

ワーキングホリデーの人は、まったくゼロから自分のやることを自分で決めなければいけないので、難しいかもしれません。

自分で自分を完璧にコントロールすることなんてなかなかできないですね。
Posted by Kickoff-T at 2005年04月17日 05:54
はじめまして。いつも興味を持って読んでます。
今回の文章もまた私の胸にとても響きました。日頃忘れてしまいそうな大事なこと、教えてくれてありがとうございます。
Posted by ライアン at 2005年04月17日 07:30
確かにっ!
ワーホリ生活では、皆がこの先どうしよう。と日々迷っています。これでは日本で持っていた悩みと同じだな。とも思ったりして。

でも、この頃思うのは、今までやってきたことの積み重ねがないと新しいことに挑むのは難しい。ということです。
Kickoff-Tさんが言うように、何か目標(漠然としていても)があれば、自然と今までやってきたこともそれに向かっていくと思います。

私も自分の納得できるように、一瞬一瞬大切にしたいな。と改めて思いました!
Posted by チートモ at 2005年04月17日 12:03
ライアンさん。はじめまして。こちらこそよろしくお願いします。またコメント残してください。

チートモさん。
>でも、この頃思うのは、今までやってきたことの積み重ねがないと新しいことに挑むのは難しい。

そうかもしれないです。でも、「無謀と言われながらも新しいことに挑戦する」というのも、なかなかおもしろいかもしれないです。肝心なのは、新しいことを始めた後だと思います。
Posted by Kickoff-T at 2005年04月18日 06:08
新しいことを始めるのは、勇気がいりますよね。

せっかく勇気を出した自分がいるんだからなんとか続けてみたり、完成させてみたり、自分にごほうび、欲しいですよね。

ジェイが法律の単位を取っていけるのはこんな気持ちです。
Posted by ジェイ at 2005年04月18日 18:42
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新たな挑戦
Excerpt: とりあえず、国家試験終わって帰ってきました。疲れた。。試験が終わったからってゆっくりするのではなく、時間が出来たので新たな挑戦を始めたいと思います。私が高校留学をした時に留学生の斡旋会社のようなところ..
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Tracked: 2005-04-17 21:12
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