アルバイト先のコンビニの開店のため、市内中心部へ向かって運転していたんです。
店に着いたのがかなり早かったので車に乗ったまま横になっていると、何者かが私の車を揺さぶりはじめました。
この揺さぶり方がすごい。男性3人くらいで思いっきりゆさぶっているような感じ。
とっさに「酔っ払いにからまれた!」と思った私は上着を頭からかぶって「しまった、でもエンジンをかけて車を動かせば逃げられる、鍵はポケットの中だっけ?!」なんて考えていたのですが、周りの建物のガラスが割れる音で、これは酔っ払いじゃないと気付きました。
これが、地震の第一波だったんです。
ゆれが収まると、住民が次々と家から出てきました。
割れたガラスが飛び散り、駐車してある車の盗難防止アラームが鳴り響き、街は普通でない雰囲気に包まれていました。
大丈夫?けがはない?どの建物の人?家と家族は大丈夫?知り合いはみんないる?と、住民同士で無事の確認がはじまりました。
その間にも大きな余震が。まずは安全な場所に移動しようと、皆で川沿いの公園に向かって移動をはじめました。
たまたま登山用トーチを持っていた人がリーダーに。彼を先頭に、道沿いで途方にくれている人も呼び集めて公園に向かいました。
歩きながら、「彼、この状況で登山用トーチを持ってくるとはさすがですね。バッテリーも持つし、明るいし」という話に。
リーダーの男性の娘さんが解説をしてくれました。
「お父さんは、ことあるごとにあのトーチを持って出るの。小さい頃私が迷子になったときもあれで探しに来たし、10代のときにナイトクラブで夜遊びして遅くなったら、ナイトクラブまであのトーチを頭につけて私を探しにきたのよ!ナイトクラブで頭にトーチを巻いたお父さんに連れ戻されたのは、生まれてこのかた一番衝撃的な体験だったわ」
地震で不安顔だった皆も、ついつい笑顔に。公園まであと少しです。
皆が公園に集まると、全員の無事の確認が始まりました。
その結果、近所の90代の1人暮らしのおじいさんがいないことが判明。
トーチを持った男性とおじいさんを知る数人、そして私(日本人だというと、「じゃ、地震は慣れてるな!」と言われ、なぜか同行することになってしまいました)がおじいさんの無事を確認に向かいました。
おじいさんの家は、皆が集まっている場所から数百メートルほどの場所でした。
しかしながら、街灯が消えてレンガが散乱している道は危なく、私も何度もつまづきました。
おじいさんのいとこにあたる女性がドアの鍵を開けると、おじいさんはリビングで放心状態になっていました。
足の悪いおじいさんは避難が難しかったので、いとこの女性とそのお孫さんが一緒にいることに。
おじいさんの椅子を安全な場所に移動し、落ちてきそうなものを床におろし、飲み水を確保して、次々に気がかりな場所を回りました。
一番最後に、私のアルバイト先へ。
隣の美容院の窓ガラスが割れているのが見え、いやな予感がしてきます。
玄関のガラス戸をあけるまでもなく、しばらく開店不可能だというのがわかりました。
炭酸飲料が破裂し、ガラスのボトルが割れ、その上に天井の板が落ちて歩く場所のない状態でした。
オーナーに電話すると、危ないし、保険の関係もあるので開けずに帰って来いとのこと。
自分の家も気になったので、一目散に自宅へ。
自宅は、電気が止まった以外は目立ったダメージもなく無事でした。
物は方々に飛び散っていましたが、仕方ありません。
次回は復旧の様子をアップしたいと思います。

一日も早い復興を願います!、という方。
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(Noby)
みんなで助け合うご近所さん、心強いですよね。
一日も早い復興を願います。
やっぱり、周りに一緒に行動する人がいると安心します。
フラットでも、近所の人が集まって皆の無事を確認しあったとのことで、ご近所さんのよさを再認識しました。
地震から2週間が経ち、街も平静を取り戻しています。また様子を報告しますね。
ひとりだとおろおろしてしまうことでも、皆であつまってベストな方法を考えると落ち着いて動けるんだなあと今回感じました。
留学後数回引っ越しましたが、どこに行っても近所の人には恵まれています。
すれ違うたびに「How are you?」から始まってちょっと立ち話をする文化、私はとってもいいなと思っています。