「なんかあったら電話よろしく!」・・・と。
そうしたら、何もないのに電話をくれるようになりました

私は現在一時帰国中で携帯電話を持っておらず、電話は実家の固定電話にかかってきます。
電話が鳴った後、母が受話器を持って困っているか、父がハロー、ハロー・・・と会話を試みているのがサインです。
すかさず受話器をとると「今なにやってんの?まだjob hunt? 長いんだねー」と、いつもの調子の友人の声が聞こえます。
就職活動や法事等々で張っていた気持ちが、良くも悪くも抜けてしまう瞬間です

留学後にできた友人には、今まで中学・高校・大学とつきあってきた友人達とは違った良さがあるように思います。
特にフラットをシェアして寝食を共にしている友人達への思いは特別なものがあります。
友人というより兄弟的な、全く気を使わない関係が築けたことは本当にラッキーだったと思います

ケンカをしたり、いやーな思いをしたことも無くはありませんが、それらも長期的に見ると「この人はこういう人なんだな」という理解をする大きな助けになっています。
整理整頓や掃除が苦手だった私に自然にお手本を見せてくれた人。
とびきり料理が上手で、今まで食べたことのないものをたくさん食べさせてくれた人。
車の免許がなかった頃、夜景を見に丘の上までドライブに連れて行ってくれた人。
お前のこういうところが気にいらん!と、事なかれ主義の私にケンカをふっかけてくれた人。
・・・いろんな人がいました(います)が、全部私の糧になっています。

一緒に生活をし、過ごす時間が長いからこそ、それまでの友人とは共有することのなかったものを共有する体験ができたと思います。
そんなことを考えている間にも、友人は話し続けます。
友人「聞いてよ、昨日○○(フラットメイト)が窓締め切ってニンニクステーキ焼いてね、家が臭くなっちゃったんだよ」
Noby「ありゃりゃ。けんかになったん?」
友人「ううん、ニンニク使うときは窓あけるか換気扇つけてね、って言っただけ、そうしたら今日ね」
Noby「どうしたの?」
友人「○○が、懲りずにヒラメを丸々一匹、窓も換気扇も締め切って焼いたんだよ。家がめちゃくちゃ魚臭い、そりゃニンニクは使ってないんだけどさ」
Noby「

生活習慣も食べるものも、同じ英語を使っても解釈が違う人どうしが住んでいるわけですが、
行き違いがあってもこうやって笑ってしまえる関係だからこそやっていけているのかなあ、と思います。
語学習得のために留学をされる方が多いと思いますが、もしかしたら語学に加え「一生ものの友人」というステキなおまけがついてくるかもしれません。
友人は家が臭いという話をして満足したらしく、電話を切りました。
「あと半分お金残ってるから、また電話する」とのことでした。
今度はどんなしょうもないことで電話してくるんだろう・・・と思ったら、なんだかほほえましくて一人で笑ってしまいました。
今書いていて思い出したのですが、そんなに臭いのなら私の部屋の窓を一日開けて欲しい、とお願いするのを忘れました。

・・・こんなしょうもないことですが、今度は私がかけようと思います。
やれやれ。でも、電話するのを楽しみにしている私がいます。


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(Noby)
ニュージーランドに戻ったとき、部屋が魚くさくないといいですね。
頑張れと言われるよりも、他愛ない会話のほうがパワーが充填できていたりする私がいます。
ニュージーランドに戻って、寝転んだベッドが魚臭くないことを祈っています・・・。
連絡しなきゃいけない、というのではなくて自然に連絡がしたくなる間柄、すごく貴重なので大事にしようと思っています。
日本にいる間はめったに体験しない他人とのルームシェアですが、いい経験になっています。