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2010年03月18日

英語上達の近道

忘れられないエピソードがあります。
私がこちらに来て、初めてできた日本人の友達がいます。
彼女の名前はユカちゃん(仮名)。
1年間の語学留学でやってきていました。

彼女の希望は「ネイティブに近い発音を身につけて帰ること」
とても熱心に勉強をしていたのですが、どうしても気に入らないことが1つあったのです。

それが、クラスメイトが皆クセのある英語を使うということ。
英語を学ぶ学校にいるのだから、当たり前といえば当たり前なのですが
日本の大学で「留学生どうしでばかり一緒にいると、変な英語をしゃべるようになる」と散々聞かされていたらしい彼女は、なんとクラスで友達をつくるのをやめてしまったのです。ふらふら
幸いネイティブのおばあさんの家にホームステイをしていたので、1日全く口を開かないというわけではなかったようなのですが。


「毎日一緒に過ごすクラスメイトだし、それって良くないんじゃないの?」と私はきいたのですが、
「いい英語を身につけたいから、キウイ(ニュージーランド人)の友達ができる日まで自分で勉強する!」と、気持ちを変えることはありませんでした。

しかし、ついにその日は来なかったのです。
「英語の練習がしたいから、誰でもいいから紹介して」と彼女が涙声で電話をしてきたのは、彼女の帰国があと2週間ほどに迫った時でした。

今、自分の留学が2年目に突入して感じることなのですが、ニュージーランドに留学しているからといってキウイの友人がすぐにできるわけではなく、気の許せる友人は(キウイも含め)意外と語学学校が一緒だった留学生だったり、留学生づてでできた人だったりするということです。
また、キウイと会話→英語上達、という図式も必ず成り立つわけではありません。
むしろいきなりネイティブだらけの英語環境に入ってしまうと、萎縮してしまう人がほとんどだと私は思います。

キウイがほとんどの大学クラス等に入れば、いきなりキウイ友達に・・・ということができないわけではないですが、現地の若者同士の会話はかなりテンポが速く、大勢の中に1人だけ英語に不慣れな状態で入ると「ついていけない」という思いをするかもしれません。
そうなると、毎日の生活自体が苦しくなってきます。
事実、去年の私がそうでした。


語学学校を卒業後、半年間大学の学士課程にいたユカちゃんも、同様の思いをしたようです。
彼女が泣きながら話してくれた内容は・・・


初対面のキウイと会話しようとしたが、全くうまくいかずショックを受けた。授業もまったくわからないし、わからないところをきこうとしてもまたうまくいかない。その私の横で、「こいつ変な英語しゃべるなあ」と思っていた留学生のクラスメイトが授業を理解し、私がぜんぜんうちとけられなかったキウイのクラスメイトと冗談を言って笑いあってる。

すごくショックで、初めて自分が間違ったことをしたんじゃないかと考え始めた。
答えは明らかだったけど、もう語学学校には戻れないし、私には数ヶ月しか残ってなかった。

・・・ユカちゃんの話は、私にも留学生活について考え直す機会を与えてくれました。
私が彼女から学んだことは、自分の中の壁が、英語上達もしくは留学生活の充実をはばみうるということです。
壁を作らずすべてを吸収することは、傷つくリスクも増える上パワーの要ることですが、それ以上に刺激的で、新しい世界を見せてくれます。

「やってみたいことはすべてやってみよう」と。私がアルバイトを探し始めたのも「落第したけど、くじけたら終わりだ」と去年、すぐに次の大学を探し始めたのも、実はユカちゃんの話をきいたからなんです。
毎日の新しい経験に戸惑いつつも、私は前よりも良い英語力と、様々な人種をまたいだ良好な人間関係を手に入れることができました。
そのことを教えてくれたユカちゃんに、私は感謝しています。

これから留学を予定されている皆さん。
どうか壁を作らず、何にでも積極的にチャレンジしてください。
ちょっぴり変人なくらいで、私はかまわないと思います。

めいっぱい挑戦して
めいっぱい傷ついて
めいっぱい学んでください。黒ハート

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(Noby)
posted by キックオフNZ at 00:00 | Comment(8) | 英語 (English)
この記事へのコメント
いい話をありがとう。自分で壁を作ることは自分にとってマイナスになってしまうんですよね。心してがんばります。
Posted by はっぴぃきうぃ at 2010年03月19日 05:47
人はいろんな理由をつけて傷つかないように壁を作ってしまいます。歳を重ねるとさらにその傾向が強くなるなと実感。
海外では自分から殻をやぶっていかないと充実した日々は送れないなと改めて思いました。
Posted by るき at 2010年03月19日 06:35
「壁を作らずすべてを吸収することは、傷つくリスクも増える上パワーの要ることですが、それ以上に刺激的で、新しい世界を見せてくれます。」

Nobyさん、いいこと言いますね。るきさんもコメントで書いているように、歳をとると壁も分厚くて多くなってきます。でも積極的に自分から動く、ということが最も大切だと思います。わかっているのですが、なかなか日常的にはできないです。

いい文章をありがとう。

Posted by Kickoff-T at 2010年03月19日 07:04
今年、NZへ留学する予定の者です。
積極的に動くことが重要なんですね。
人見知りなんで積極的に動けるか不安ですが…がんばろうと思います。
ためになりました、ありがとうございました。
Posted by emi at 2010年03月19日 18:49
はっぴぃきうぃ様

そうですね。「壁は大抵マイナスである」と頭では分かっているのですが、たびたび思い出すよう心がけないとついつい壁を作ってしまいます・・・。
ユカちゃんの話は私にとってすごく印象的だったので、たびたび思い出しては気持ちを新たにしています。
Posted by Noby at 2010年03月21日 08:56
るき様

歳を重ねるということは、良いもの悪いものをたくさん見て、物や物事の良し悪しがわかるようになってくるということでもあると思うので、
壁・・・というか「何にでも突っ込んで行って撃沈する」という事態が若い頃に比べて減ってくるのは自然だと私は思います。

しかしながら、「考えが深くなっていること」と「殻に閉じこもっていること」は根本的に違いますよね。私も最近やっと、違いが分かってきました。

お互い、殻を破りつつ成長していきましょう :)
Posted by Noby at 2010年03月21日 09:27
Kickoff−T様

積極的に動くということ、海外では特に重要になってくるなと感じています。
手当たり次第にでもやってみることで、だんだんと良い勘のようなものも生まれてきますよね。
そうなるのとならないのでは、日々の過ごしやすさ、または充実感ががぜんぜん違うなと感じています。

また、毎日壁を破らなくとも、要所要所でそれを意識するかどうかは明らかな差となって現れるのだなと周りの友人達を見ていて思います。
同じ期間留学していても、日々の充実度、科目・英語の習熟度が違って見えます。

私も試行錯誤しながら「殻を破りつづける人」を目指しています。
Posted by Noby at 2010年03月21日 09:39
emi様

そうですね、積極性は大きな鍵だと感じます。
私は語学学校・大学共にクラスに日本人がおらず、授業のため、生活のために積極的にならざるを得なかったのですが(失敗だらけでしたが)今考えるととても良い環境だったと思っています。

海外では、「困っているので助けてほしい」と明示しないと誰も助けてくれません。
最初は勇気がいると思いますが、自分で図々しいと思うくらいが適度です。

勇気を出した分、自信となってかえってきますよ。
ニュージーランドでの留学生活、応援しています :)
Posted by Noby at 2010年03月21日 09:54
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