
さてそろそろ旅も終盤です。Dunedin市内を楽しんだ後は、お待ちかね(楽しみは後に残しておく方なので)のビッグイベントを達成するため、今度は東へ延びる半島へ…。
第8回 Otago半島
何がビックイベントなのかと申しますと、「「Otago半島=野生動物の宝庫」」なのです。
今まで隠してきましたが(ただ話に出てこなかっただけですが)、実は私、大の動物好き。
今まで飼ったことのある動物は、犬・猫・リス・ハムスター・カメ・金魚・ドジョウ・フナ・コイ・うずら…こういった生き物たちは兄が勝手に連れてきてファミリーになったわけですが、昆虫やザリガニなど、お手頃な生き物は自分で捕獲して観察するのが昔の趣味。そして、今でも興味津々なわけです。さらに私の興味を引くものが「ヤ・セ・イ」という響き。飼っているのはもちろん野生ではないので(時々野良猫・野良犬とも仲良くなりますが)、ありのままの自然な動物たちを目にしてみたかったのです。

ここでは、それらの野生動物を見られるツアーがいくつかあるのですが、私にはよく分からないので、そこは情報センターで相談するのが一番。ということで、アレもコレも見たいんですけど…と私のわがままをかなえてくれたのは、その名も「○○Wildlife Tours」。これは大正解でした。

Dunedin市内から走ること約40分。この半島は別世界でした。一面緑の山々に、海、池、湿地…。


最初に出会った動物は「トド」。湿地にゴロンと転がっている2つの大きな黒い物体。目を疑いました。海辺のこんな身近なところにいるのですから。彼らはすぐ近くに寄っても逃げも隠れもしないで、こちらを見ては、「何見てるんだ!?」と言わんばかりに「グォー!!」と叫びました。その迫力と堂々とした態度に感心するばかり。でも…、人間もこんな風に食べて寝てゴロゴロしていると「トド体型」になると表現されますが、「なりたくないな…」と心底思うのでした。気をつけなきゃ…。

つづいて「ロイヤルアルバトロス」の生息地、小高い丘の上へ…。アルバトロスというのはアホウ鳥科の一種で、大きいものは全長3mにもなる鳥です。渡り鳥のため、なんと世界でもここでしか生息地は見られないのだそうです。そう聞くと、今までよく知らなかった鳥でもしっかり見ておかなくちゃと思うものです。周りのツアー参加者の中には、この鳥が目的で参加している方もいるらしく、鳥が観測所を横切る度に「オォー」と歓声があがり、私もそれに混じってみたりしました。実際、大きいものが目の前を通るとビックリしました。なんだかつままれてどこかへ連れて行かれそうな…。

お次は「オットセイ」の生息地、海岸の岩場へ…。その数の多さにまずビックリ。そして匂いにガッカリ。まず、数は数えきれないほどで、岩場の面積が足りなくて重なっているくらいです。そして匂い、こちらは水族館または魚屋さんの匂いを公園規模にした感じです。初めて見る野生のオットセイは、水族館とは違い、自然の岩場で子供たちは遊んでいて、親はそれを眺めている、そんな光景がとても自然でほのぼのできるのでした。
最後にお待ちかねの「「ペンギン」」私が一番楽しみにしていた時が来ました。この旅はペンギンのためと言っても過言ではないほど楽しみにしていたのです。ドキドキワクワク寒い中でも心は踊っていました。震えていたのかな?
ここで見られるのはイエロー・アイド・ペンギンという種類のもの。ペンギンは日中エサを採りに海へ、そして夕方は陸の巣へ戻ってくるで、その帰りを狙って待ちぶせするのがプロの作戦です。ペンギンは警戒心の強い生き物なので、私たちが眺める場所は木で覆われた小屋のようなところから隙間を利用して覗くのです。ペンギンにとってはかなり怪しい人間たち。もちろん左手に双眼鏡、右手にデジタルカメラ。
一匹目が海からやってきました!!約5mの距離、そのお方はこちらを見ています(自意識過剰と言われても結構です)。「きょえーッ!!かわいいーッ!!」小屋から走り出して抱えて帰りたいくらいのかわいさ。私も一応分別のある大人として、また日本人として恥をかかないようにと自制しましたが、そのくらいのかわいさなのです。

その後、彼らはぞくぞくと海から陸へ戻ってきて、ちょっとお疲れなのでしょうか?海からあがってくるペンギンたちは皆ヨタヨタしているのです。「おー疲れた。お腹すいちゃったよ」という声があちらこちらから聞こえてきそうです。時々歩くのにも疲れて立ち止まったり、岩場に登るのを躊躇したり。それもそのはず、あの短い足と陸上では意味がなさそうな羽ですから、バランスをとるだけで大変そうです。「私がお助けしましょうか?」と思わず声をかけたくなりました。

ここでNZらしさを感じたのは、この岩場のすぐ上を羊がウロウロと歩いているところ。羊とペンギンに距離や警戒心などはなく、どちらも認め合うご近所さん的存在の様です。いえ、もはやファミリーなのかもしれません。羊とペンギン…このツーショットはとても印象深いおもしろい光景でした。

このツアー、野性には海も山も草原も区切りがないということ、トドもアザラシもアルバトロスもペンギンもそのほかの鳥たちも…そして羊も皆共存しているのです。それが自然なのだと気づきました。
人間も自然や他の動物と共存できているのかな??
そんな疑問を抱きながら暮れていったDunedin最終日。

ペンギン見たいです、という方。
あほうどり、見たことありません、という方。
ダニーデン、いいところですね、という方。
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(Lisa)
動物好きのLisaさんのやさしい気持と自然のすばらしさが伝わってきました。
連れて帰りたくなる気持ちがわかります。
アルバトロスは少々怖い気持ちがします。
いろんな動物が当たり前のように共存している
世界をみると、人間こそが邪魔者なのだ、と感じざるを得ないですね。。
コメントありがとうございます。
私も日本の水族館にはよく行っていましたが、皆調教されてとても利口な動物たちでした。これもすごいことだけれども、なぜか息苦しい感じを覚えたりもしました。
野生の動物…最初に思ったことは、「自由でのびのび生きている」ということです。同じ土地で同じ空気の世界で、各自がらしく生きているのがとても気持ちよかったです。ここにはそれを守る環境がありました。
めい様
コメントありがとうございます。
アルバトロス…実は顔はかわいらしいんです(写真は上手くとれませんでしたが)。よく見た上野公園の鳩たちよりは…怖くなかったですよ。
本当にそうなんです!!私も自然界の生態系を壊したり、環境汚染なども…すべては人間に原因がある思います。人間も自然に生かされているのに…自然にはかなわないのです。だから、やがて自分たちの行いは災害になって帰ってくる。さて、ゴミから減らしていこう!っと…。
草むらからひょこっと顔だしているトドが最高ですね。あと、ペンギンも本当に可愛いですね。(しかし、カメラのフラッシュはペンギンの目にはよくないので日中は大丈夫ですが、気をつけて下さいね。)
こういうツアーに行ったり、動物たちの写真を見たりすると、自然の大切さや、この動物たちを守らなければと思うよね。俺ももっとエコな人間になろっと!!
リサさんが旅してたのって何月くらいですか?
私もそのうちしようとちょっと計画していて。。
自然は本当にすごいですね。谷川俊太郎の「黄金の魚」という詩がすきです。
世界って本当に綺麗。
コメントありがとうございます。
そうですね…、実に行って頂きたい…。
ぜひ来年の夏休みには…。
ご安心ください。ペンギン撮影にはフラッシュも使っていませんし、人間はもはや木と一体化して存在感を消していたので、たぶんペンギンたちにはバレていないと思います。
Eco人間!!頑張りましょう!!
ayako様
コメントありがとうございます。
私が旅をしたのは3月〜4月にかけてでした。
いまは冬が終わったので、これからの季節は旅行しーズンではないでしょうか?
自然界、何かが犠牲になって何かが生きている。
人間の犠牲はいっぱいいるけれど、そこに少しでも目を向けていきたいものです。
Kicoff-T様
コメントありがとうございます。
陸の巣…確かほら穴のような…。あまり大きい家ではなかったような気がします。木や草に囲まれて(外敵から身を守るため?)隠れたところにあったと思います。記憶が定かではありませんが、海沿いで寒そうだな〜という印象は残っています。