
さて、昨日は残暑の厳しさを感じさせる1日となりました。久しぶりに、空一面が青く広がった昼下がり。今夏最後の一鳴きとばかりに、セミがあちらこちらで大合唱するなか、その陽気に誘われて、昼からビーチコーミングへと出かけました。

いつもは小さなショルダーバックを持っていきますが、立ったり屈んだりするのに邪魔になるため、カメラ、携帯、財布を上着のポケットに入れて身軽に出かけました。

まず、最初の目的地の浜辺に着き、そこの端から波打ち際を歩き始めました。たまたま訪れたとき海は満潮だったので、そんなに収穫は期待せずにおりましたが、日本ではあまり見かけない色の貝殻、米粒くらいの貝殻、やどかりとも遊びながら、気がつけば浜辺の終着点。
そこで、次の浜辺に向かうため、収穫品をポケットに入れたところ、顔から血の気が一瞬にして引きました。なぜなら、左ポケットにあった携帯とカメラがありません。あまりの衝撃に肩で息をしながら「落ち着いて。落ち着いて。」と、自分に話しかけながら、思い当たるところを確認しますがありません。

とりあえず、よろけるように歩いてきた道を戻りましたが、私が歩いていたのは満潮時の波打ち際。幾度となく押し寄せる気まぐれな波に、時には靴を塗らされながら歩いていたのです。

一心不乱に波打ち際に注ぐ視線。途中から涙ぐみながら歩いていると、前方から両手を降りながら駆け寄ってくる子供たち。ふと、そちらに目をやると、なんと彼らの手に私の携帯とカメラがあるではありませんか。


急いで彼らの元に私も走りよると、彼らがそれぞれの手に持った携帯とカメラを渡してくれました。私は「ありがとう」を繰り返しながら、抱きしめるようにそれらを受け取りました。携帯もカメラも表面に傷はついておりましたが、濡れもせずに無事に動きました。

私は彼らに対して、本当に感謝の気持ちで一杯でしたが「ありがとう」としか言えませんでした。しかし、英語を話せないなりにも、彼らが自分たちの行為に、もっと誇りを持てるような謝意の方法があったはずです。
これが携帯とカメラが戻ったことの嬉しさを半減させる理由。今の私の胸に込上げる、とても苦い気持ちですが「後悔先に立たず」
次回はもっと気の利いたコミュニケーションが取れるようになりたいと思っています。

いい子ども達ですね、と言う方。
よかったですね、と言う方。
セミが鳴いているのですね、と言う方。
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(Umi)
その子達はその時のUmiさんのありがとうの言い方や雰囲気で、どれだけ感謝しているか感じていると思いますよ^^私も同じ状況だったらとりあえずホッとし過ぎて上手く言えないと思います。。
英語が母国語の人でも、「サンキュー、ほんとにサンキュー」しかいえなかったんじゃないでしょうか。その状況なら。
みつかってよかったですね、ほんとに。
本当に携帯とカメラが見つかって良かったです。なくした瞬間は、冷や汗というより脂汗が浮かびましたよ。
彼らが私の表情で感謝の気持ちを受け取っていてくれたらいいのだけど。。。
はっぴぃきうぃ様
ありがとうございます。本当にKIWIの方でも言葉にならないかもしれないですね。
今回のことで携帯とカメラの大切さを、実感しなおしたところです。
Kickoff-T様
はい。ニュージーランドは、こういう人々の温かさに触れることができる国だと思っています。Kickoff-Tさんのおっしゃるように、彼らが私の表情から、私の感謝の気持ちを受け取っていてくれたらいいなと感じています。