kapottoです!
先日はテパパ博物館、世界一次大戦の展示についてお話ししました。
今回は他の見どころ、自然史、ニュージーランドのマオリの歴史についてお話ししたいと思います。

自然史の展示には、ニュージーランドの人たちがどのように進出し、どのような生物を持ち込んだかや、どのように開拓していったのかを表す歴史や、現在の固有種を守るための取り組みについてが詳しく、またわかりやすく解説されています。
ニュージーランドに西欧の移民が進出してきたのは約350年前。それから多くの入植者が植民地化を進めていきました。最初、ニュージーランド大地の80%が森林で覆われている状態でした。
植民地化が進むにつれて、多くの森林が燃やされ、農地や人の住む場所の土地へと変わり、今となっては固有種の木々が残されている森林割合は24%にまで減少してしまいました。
植民地化はニュージーランドの自然を壊しただけでなく、動物の生態系までも崩し約50種類の鳥達が絶滅してしまいました。
人間たちがニュージーランドに上陸する前、ニュージーランドの大地には鳥に危害を及ぼす哺乳類が生息せず、ニュージーランドの上空には翼開長3mにもなるワシ(Haast’s eagle)が獲物を狙っていた為、ニュージーランドの鳥の中には飛ぶ能力が退化した鳥類が多く存在していました。
その為、飛ぶ力を失った鳥たちは人間が持ち込んだ哺乳類(イタチ、ネコ、ポッサム等)により絶滅したと言われています。
また、モアと呼ばれるダチョウによく似た鳥も生息していたのですが、モアはマオリ族の捕獲により絶滅し、そのモアを主に捕食していたワシも絶滅してしまいました。
人間が生態系を壊し、多くの鳥や木々を絶滅させてしまった事は取り返しがつかない事実です。

しかし、今では政府やボランティア団体で固有種を保全する取り組みが行われています。その取り組みについてもこの博物館で見ることができます。
その例の一つで、ニュージーランドの検疫機関はとても厳しく、私たちのニュージーランドに持ち制限されるものも多く、申請が必要な事がとても多いです。
これも、ニュージーランドの固有種に影響を及ぼさないためにされている一つの保全活動の一つと言えるでしょう。

そのほかにも、絶滅が危惧されているカカポと呼ばれる鳥の保全方法や、絶滅に瀕している鳥や保全に成功した鳥の紹介などもされています。
ぜひ、自然や、鳥に興味のある方にはお勧めの展示です!
マオリの歴史に関しては、西欧人の植民地化でマオリの人を惨殺してしまった歴史や、和解までの様子が書かれた資料や、マオリの人々の暮らしについて書かれた資料など、多くが展示されています。
私が面白いなと思ったのは、マオリの人々の信仰は私たち日本人の神道に近いことです。マオリのオリジナルの宗教はニュージーランドの周りの島国の宗教から来ていると言われていますが、自然の中に神がいて、私たちの生活を見守るといったような信仰です。
日本も、ニュージーランドも多くの自然に囲まれ、そのように自然とともに生きる暮らしをしていたから、このような信仰が生まれるのかなと考えさせられます。
マオリの教会も中に展示されています。とても美しいので、ぜひ行ってみてくださいね!
長々と説明してしまいましたが、テパパ博物館の展示はすべての展示一つ一つがとても工夫され、見ているだけでニュージーランドのことを多く学べるので、ニュージーランドの事をもっと知りたい!と思う方はぜひ行ってみてください!

もしかしたら将来、テパパ博物館入場料を海外旅行者限定で有料化される可能性があるそうなので、もし今ニュージーランドに住んでいるという方は無料である今の機会をお見逃しなく!
では、また次回!
ニュージーランドのココが知りたい!などのご質問や、要望など、
私のわかる範囲でお応えしていきたいなと思いますので、
コメントお待ちしています!
Au revoir!
See you soon!
Ka kite ano!
(kapotto)