
さて前回は事務的な手続きなどの準備について書きましたが、今回は気持ちの準備について書きます。
渡航前準備を振り返るとこの気持ちの整理が一番高くて分厚い壁だったんじゃないかなと思います…。

考えるより先に行動してしまう性格なので、事務的な準備を進めながら
直前になって「あれ、別に行かなくてもいいんじゃないかな」と立ち止まってしまう時がありました。
というのも、私は自分の置かれている環境にとても満足していたし、学部の友達やゼミの仲間、先生にとっても恵まれていたからです。
特に大切な友達の存在は私にとって最後まで大きな障壁でした。
もし1年間ニュージーランドへ渡航するとなれば、休学する必要があり、友達と一緒に過ごす時間は減ってしまうし、
もちろん一緒に卒業することはできません。

日本に帰ってから大学の研究も一つ下の後輩としなければなりません。
就活も一人でしなければなりません。
卒業旅行は誰と行くのでしょうか…?(笑)
ここまで順調に辿って来た「普通の道」を外れることに不安を抱きました。
「挑戦するのはいいけど、その先に何があるの?」
「別に働いてからでもいいんじゃない?」
「どうせ中途半端に遊んで帰ってくるだけだろ」
どれも実際に言われた言葉たちです。
自分の詰めの甘さを責めらるのではないかと
渡航の話をするのが怖くなり、私は自信を無くして行きました。
同級生は就職活動を頑張っている中で、自分だけ遊びに逃げているような気がして
周りにもあまり相談できず、孤独感と罪悪感で泣いてしまう日もありました。
しかし、壁を乗り越えられる瞬間というのは突然訪れるものですね。
弱気になっていた私がふと見たあるブログにこんな言葉がありました。
“Step up out of your comfort zone”(居心地の良い場所から飛び出せ)
渡航するのもやめるのも私の自由です。
しかし私がこのまま大好きな環境に留まることを決め、将来「行けばよかった」と後悔した時に、
大好きな友達のせいにしてしまいそうだなと思いました。
私は考え方を改め、目的や目標をしっかり持つのも、綿密に計画を立てるのももちろん大事だけれど
やってみないと何事も分からないし、失敗をするのは当たり前で、そこから学ぶのが一番早い成功への近道だと思うことにしました。
この言葉は私に、道を外れる勇気、大切なものを手離す勇気、失敗を恐れない勇気をくれました。

そして、やってしまったことに対しての後悔より、やらなかったことに対しての後悔の方が大きく残る。
そう思い、私は居心地の良かった日本から離れる決意をしました。
そういうわけで私は渡航を決心し、今ここにいます。
あの時勇気を出していなかったら出逢えていなかった人、見れなかった景色、できなかった経験がたくさんあります。
この選択が正解かどうかはまだ分からないけど、きっと後悔はしないです!


(Yu-mi)