

Daffodil Dayという日だったようです。学校では「癌の支援をする日だよ」とだけ教えてもらい、寄付をして黄色い水仙の花を形どったブローチを着けていました。その日は、私の住む近所の商店街で、街中のほとんどの人がこのブローチをつけていました。

詳細がわからなかったので家に帰って調べてみると、オーストラリアのCancer Council(日本でいう対がん協会のような機関と思われます)というところが主催でした。このCancer Councilという機関は、癌の早期発見や予防の為のプログラムを推進したり、癌患者さんに対しての支援をしたりと、癌に対する多岐に渡る活動を行なっていました。そして今回のイベントは、それらに対する支援の呼びかけと、市民への癌予防のための意識づけとして、毎年一回行われているものでした。
私が住むニュージーランドは、オゾンホールの拡大の影響により強い紫外線が降り注ぎます。その結果、残念なことに皮膚癌の一種であるメラノーマ(悪性黒色腫)の発症率が世界で1位だそうです。実際に3ヶ月弱生活してみて感じたのは、冬でも晴れた日の太陽の光は目が痛くなるほどですし、元々日焼けをしやすい私は、1時間外出していただけで顔が真っ赤になるくらいです。
私は元々、日本では医療事務として仕事をしていたので、色々な病気を持つ患者さんたちと話す機会がたくさんありました。その中でもちろん癌患者さんとも話すことがありました。今の時代、癌という病気に年齢は関係ありません。最近は小林麻央さんのこともあり、日本でもぐっと癌に対する意識が高くなったのではないかと思います。そしてやはり一番大切なのは生活習慣を含めた予防と、早期発見のための検診もしくは異常を感じた時の早期受診だと思っています。もちろん全ての癌がとは言いませんし、医学的なことを語ったり証明したりということをするつもりもありません。(私は医師でも研究機関でもないです。)
今までの経験から、ただ個人的に『正しい情報が正しく世界中に伝わる』ことを望んでいますし、自分も求めています。
そしてそのために活動をしている機関があることは素晴らしいと思いますし、何より街中の人がこのブローチを着けていたということはそれだけの善意と意識があるということ。
日頃からニュージーランドは善意と優しさと大らかさで溢れています。だからこそ、イベント時は黄色い花をつけた人だらけになるんだなぁ、と、1日の出来事を家で思い返して幸せな気持ちになりました。


※Daffodil Day 公式サイト
https://www.daffodilday.com.au/about-us/about-cancer-council/
(Ayaka)