定番の一人専用カラオケ「ヒトカラ」をはじめ、一人映画や一人焼肉、ラーメン屋、居酒屋、ボーリング等…周囲の視線を気にしなくとも一人の時間を楽しむ人が増えてきている、といったところでしょうか。
…とはいえ、地方出身田舎っぺの私。
ニュージーランドに来る前は、自分一人きりで行動することに少なからず、いやかなり抵抗がありました。
大学の学食で昼ごはんを食べるときも必ず友達と一緒で、一人だと一緒に食べる友達がいないと思われるんじゃないか、そう思っていました。

インターネット上で「便所飯」という言葉が話題になったようです。
一人での食事を他人に見られたくないため、トイレの個室で食事を取ることを指すそうなのですが、「便所飯」をする人の気持ちがなんとなく分からなくもないなと思った自分がどこかにいました。
そんな臆病者だった私ですが、ワーキングホリデーでニュージーランドへやって来てから一人で行動することに対し、だいぶ抵抗がなくなってきたと感じています。というのも自分だけでも積極的に行動せざるを得ない環境に身を置いているためだと思います。
大きな転機になったのは、職探し。
新聞、求人誌やインターネットで求人情報を探し応募する方法もありますが、希望する会社やお店へ飛び込みで志願する方法もニュージーランドでは未だ一般的のようです。
メールで履歴書を何通も送ってみたものの、落選通知どころか、返信さえない所もたくさんありました。今働いているお寿司屋さんは直接お店に飛び込んで交渉したのですが、この職を得るまでに何店断られ、何回心が折れそうになったことか…

働きたいんです、私はこういう人間なんです、と面と向かって自分を120%アピール。
恥ずかしいとか、変だと思われたらどうしようだなんて言っていられませんでした。自分で考え判断し、勇気を出して行動した結果、今こうしてフルタイムで働けているのだと思います。

今ではカフェで一人読書をするのも好きですし、レストランへランチも行きます。外国にいるからというのもありますが、以前の私と比べると大きな変化です。
カフェのテラスで読書をしながらゆったりとコーヒーを楽しむキウィを見かけることがありますが、彼らの余裕っぷりを見ていると、かつて一人だと何をするにもそわそわしていた自分が馬鹿らしく、他人の目を気にしすぎていたなと思えます。
今後帰国までに、一人ででも何か新しいことにチャレンジしようと思っています。(例えば…大好きなダンスを習いに行きたいです!)
きっと勇気を出して新たな世界へ一歩踏み出せば、新たな人々とのつながりもできるのではないかと、わくわくさえしています。

以前「便所飯」をする気持ちがわかるような気がする、といった自分はもういません。
人の目ばかり気にして、何をこそこそしていたんだろう。
自分がしたいことなのだから堂々としていていいじゃないか。
一人でいることと孤立すること、「一人」と「独り」は違うということに気づきました。
自信を持って自分のやりたいことをし、自分の時間を心から楽しむ。

自立した素敵な女性になる。

なりたい自分に少しずつ近づいているような、そんな気がします。
日本に帰っても自分に自信をもって生活することができそう、と自分の変化にちょっぴり驚きつつ、ちょっぴり喜びつつ、今日もこのあとマフィンがおいしいと噂のカフェに足を伸ばしてみようと思っています。
(youme)