先日、息子が通う小学校でイベントがありました。
なんでも、自分の国の民族衣装やその国らしい格好をして校内でパレードするとかなんとか。

着物は持っていないので、甚平さんを来て、学校に行きました。
学校ではカラフルなインド系の衣装やらテレビCMに出てきそうなメキシカン風のとんがり帽子の衣装やら、国際色豊かな当日でした。
単にサッカーの代表チームのユニフォームを着ている子も多く見かけました。

学校の帰りにスーパーに寄ったら男の子が「じぃ〜」と我が息子の格好を見ていました。
『やっぱり珍しいのかな?』と思っていたらWearHouseというホームセンターのようなお店で売っていたと妻が言っていました。

でも、さすがマルチカルチャーの国、ニュージーランドですね。
多くの国の生徒が来ているという前提でイベントが設定されています。

日本では考えにくいイベントですよね。こういった一つ一つのことから、自分とは異なっている文化や考え方という見方が培われて行くのだと思いました。
さて、こちらの小学校ですが日本の小学校と大きく違う点があります。
まずは給食がないこと。

給食制度は日本の特色なのでみなさんもご存知のことと思います。
次に
教科書がないということ。

こちらの学校では先生が自作のテキストや秘伝(?)のドリルを使って授業を行なっています。
それでは学校、クラス毎に授業内容にばらつきができてしまうのでないかと思われるでしょう。
確かに、そうなのですがニュージーランドでは全国共通達成度確認テストのようなものがあり、それに合格しないとカリキュラム修了を認定してもらえないとのことです。
ニュージーランドはOECD加盟国での学力テストでは上位に位置しているので一定の学力は保障されているようです。
そして、
鉛筆を共有すること。

息子の学校では文房具は学校指定の物を学年(学期)始めに購入して、学校に持っていき、そのまま学校に置いておくというスタイルです。
息子の学校が珍しいということではなく、それが一般的だそうです。そして、その文房具は個人で保管するのではなくみんなまとめて、例えば鉛筆立てに差しておくように保管されているようです。使う時も「これが私の」というのではなく適当に取り出して使うとのことです。しかし、ノートは個別に管理しています。
低学年には個人の机がないこと。これも、日本的な授業スタイルでは考えにくいことだと思います。低学年(8歳くらい)までは個別に机がなく、一つのテーブルを4人くらいの生徒が使っています。
朝の会、帰りの会は椅子に座らず、床に座ってみんなで先生の話を聞いています。

息子のクラスは2人くらい、日によってばらつきがありますが、教師が一人にティーチャーエイド3〜4人います。これは学校によって違いがあると思いますが、ニュージーランドの学校ではティーチャーエイドが一般的で、日本に比較して充実しています。
そして、
英語の補習授業があること。

これはもちろんどの授業も英語で行われているのですが、母国語が英語でない生徒のために授業の時間を使って補習のような形で英語を学ぶ授業が行われます。
これもマルチカルチャーならではないでしょうか。英語に関わらず、ニュージーランドでは生徒に個別の必要性があるならば、人数に関わらず教育サービスを提供するという考えが強いようです。
始めに書きましたが、「多様性」を前提にしているので、教育ニーズにも必要性があれば個別に対応するという意識が強く表れています。日本に比較して個別サポートも多く提供してくれるように思います。
(しゅう)