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2010年04月26日

プロジェクト

以前ご紹介した「昆虫標本の作り方」の課題が完成したのですが、外が寒すぎて全く虫がとれないというハプニングが発生し、結局全く知らない人ばかりの野外実習クラスの人たちに、飛び込みで添削を頼んだNobyです。


たまたま数週間前の実習で捕獲・アルコール漬けにした昆虫を今週標本にするところだったそうで、後一週間遅かったら私の課題は完成しないところでした・・・がく〜(落胆した顔)


標本作りの後、私のもとに戻ってきた「昆虫標本の作り方ガイドブック(by Noby)」には、クラスの皆さんからの添削がぎっしり。
ちょっぴり大変でしたが、よいものを仕上げることができました。

この課題の提出と同時に、2学期目が始まりました。
現在、普段の授業と並行して「プロジェクト」を進めています。


このプロジェクトは卒業研究の縮小版のようなもので、数ヶ月間、クラスメイトとペアになり、独自の研究を行うことが卒業要件となっています。
独自とはいっても、テーマは指導教官から与えられるものですが、幅広い選択肢から自分にあったものを選ぶことができます。
私が選んだのは「環境化学研究室」、与えられたテーマは「物質解析における、標準サンプル作り」です。

ぱっと聞いただけで頭が痛くなりそうですが、いったい何をしているのか簡単に説明します。

環境化学において、採取したサンプルにどの物質がどれくらい含まれているかを測定することは、大変重要な実験手順のひとつです。
「この海岸の砂にはリンが多く付着している。有機リン系の洗剤、あるいは海鳥のフンによる水質の汚染があるに違いない」
「この干潟の泥に含まれる重金属の量は基準値を超えている。干潟に流れ込む川沿いの工場のどれかが、排水処理を怠っているに違いない」
といった具合です。

この解析は大抵、Commercial Laboratory(解析等を有料で行う商業施設)で行われるのですが、数年前の一斉調査で、ニュージーランド・オーストラリア内のCommercial Laboratory間で、無視できない大きさの解析値のばらつきがみつかったのです。
つまり、同じサンプルを別々のCommercial Laboratoryに送ったら、異なる結果が返ってくるというわけです。
これでは「オセアニアの環境化学は信頼できない」ということになってしまいます。
この解析結果の差を、適切な範囲内におさめるための様々な試みが、現在なされています。

ここで活躍するのが、私たちの「標準サンプル」です。
もともと物質組成のわかっているサンプルを大量につくっておき、未知のサンプルと一緒に送るんです。
標準サンプルの解析結果がおかしなCommercial Laboratoryの結果は採用しない、というフィルターがかけられるしくみです。
私たちの作ったサンプルはクライストチャーチ内の学術研究施設で共有されるそうで、責任重大です。

というわけで現在、どこをとっても全く同じ土のサンプルを作成中です。
作業自体はとても地味で、土をふるいにかけたり、まぜたり、乾かしたり、薬品を混ぜて抽出をしたり・・・ということを毎日しています。
土を400キロ買ったので、なかなかの力仕事です。


今日も朝早くから、サンプルの均一さの測定実験を行っています。
早起きすることが増え、ちょっぴり眠たいのですが学術論文に載るような研究結果に携われるプロジェクトということで、気合を入れてがんばりますexclamation

ひらめき
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(Noby)
posted by キックオフNZ at 00:00 | Comment(6) | 学校