ぐんにょりした曇りのお天気がなまぬるい午後にあてもなく家をでる。
少し歩くと前からミニバスが走ってきました。
助手席にはワイナリーツアー(仕事)から丁度帰って来たフラットメイトが。
運転席のマオリのドライバーさんが私に尋ねます。
ドライバ:どこいくの?
わたし :わからない
ドライバ:今からフィッシュマーケットに行くけど一緒にくる?
わたし :あ、うん!
という流れでこの日初めて会ったデイビッドさんに便乗。
10人乗りのミニバスに陽気な彼とそれにつられてテンションが上昇気味な私のたった二人で走ります。
少し遠回りをして途中通る建物の説明等をしながらオークランドツアーの時に来るという港に連れて行ってくれました。

「Big wheel(大きな車輪)」と呼ばれている場所。
由来はこれ。

いつも私がブラブラしているところよりももっと先の方で周りは工場地帯。
「工場はアグリー(醜い)だ。見た目も匂いも。」とデイビッド。
私は工場地帯が好きだと言うと、変な日本人と笑われました。

工場地帯を見ると何かがフツフツします。それが何かはわからないけど。
そこに物凄く大きいスケールでの時間の流れみたいなものを感じて、
それから何故か、、旅にでたくなる。
自分でもよくわからないのでスピリチュアル的な何かだと思ってつじつまを合わせるのです。
その後目的のFish Martへ・・・

えび、貝、沢山のお魚が所狭しと並べられ市場独特の匂いを放っています。

デイビッドの日本人の奥さんとの間のお子さんが生後100日を迎えたので、その為のお魚を買いに来たのでした。お食い初め。赤ちゃんに初めて食べ物を与える日本の儀式。
たくさんある中から大きなお魚を選んで、その場で捌いてもらいます。

買い物が終わり外に出るとデイビッドが私にフォークを手渡しました。
なにこれ?というと知らぬ間に買ってくれていたサーモンの燻製がでてきました。外のベンチで頂きます。
おいしい!港の近く、外のベンチという環境も手伝って私のフォークはせっせとサーモンをお口に運びます。
こうして短い短いミニバスツアーは心穏やかに終わりました。
日本にいる頃から知らない通りすがりの人やご近所さんなんかとお話をしたりすることの多い私ですが、ニュージーランドに来てからは更にそれが3割増です。
それはとっても心地のいいこと。
いつの間にか厚い雲は姿を消して、「ぐんにょり」は「ぐんじょう」色に変わっていました。
優しいドライバーさんと別れた後にハーバーのアイス屋さんで買ったキッズコーンのアイスが、間違えてシングルコーンの値段取られていたことに少し後で気づきました。
食い意地に関しては人一倍張っているはずなのに「店員さんったらおっちょこちょいだなあ」と気持ち悪い程にアドレナリンがでない、
ただただ穏やかな昼下がり。

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(ayako)