第10回 ただいま〜!Christchurch!!
理想としては、朝早く起きてQueen’s Townの湖畔を優雅に散策、そしてスッキリとした気分で出発…というものですが、私の場合「バスに遅れないこと」が最大の目標。ということで、湖畔は猛ダッシュ、かるく汗ばんだままスッキリというよりジットリした状態で出発。そんな中でもあの朝の空気はすごく澄んでいて、バス停まで走っていても大変気持ちが良いものでした。それに、あの匂い…雨上がりの、緑も深呼吸しているような夏の終わりの匂い。

ゆっくりお別れをしている時間もないままQueen’s Townを後にして、この日はただひたすら北上します。途中でTekapo湖に立ち寄りお昼休憩をするだけの予定でした。
ところが、バスの運転手さんがTekapo 湖の手前にあるPukaki湖でも下車させてくれました。本来なら通過するだけのところを、美しい景色だからと写真を撮る時間を与えてくれました。その心がとても嬉しかったです。



今年の年越し旅行で、友人とTekapo湖には来たことがありましたが、Pukaki湖をじっくり見るのは初めてでした。Tekapo湖にも劣らないPukaki湖の美しさには圧倒されてしまいました。湖のパステルカラーの水色は、絵の世界そのもの。人工的に作ったみたいな景色。でもこれが自然のものだから感動します。こんなに綺麗な色を出している湖は今まで見たことがなかった。空と同じ色の湖…もしも山がなかったら、どこから空でどこから湖か分かりません。もちろん美しいのは湖だけではなく、その周りの山々もまた湖を守るようにしてそびえ立っています。深い緑は湖面にも反射して、そして雪を被っているのはそれほど高いのだ、と自分の存在をしっかりと表している気がします。
こんな景色を見るたびに、いつも思うこと。
「皆に見せてあげたい!!一緒に見たい!!」
でも、私は一人旅。だから今、こうしてつたない表現でも書くことができて、とても嬉しく思います。少しでも伝わっていると良いのですが…??
湖を満喫して、バスに揺られながら今回の旅を振り返りました。満足度は95%。残りの5%は、[第1回カイコウラ編]でも書きましたが、クジラツアーのキャンセル。なんと、出だしからー5%だったのです。やはり動物に関することは大打撃でした。それでも95%をキープしているとは何とも高得点です。自己満足ほど大事なことはありません。

私が一人旅の終わりに感じたことは、意外にも「私は一人では何もできない。」ということ。
それは一人旅に満足していないということではなくて(上記の通り大満足です)、もっと長い27年間の旅について。帰ってきて久しぶりに見たパソコンのメールや携帯電話には、たくさんの人からのメッセージ。それを見た時、周りの人からの愛情を感じて、「私は一人で生きているのではない。」そう思いました。皆様、ありがとうございました。


一人で何かをする自信や勇気、行動力はもちろん身に着いたけれども、それができるのは周りの支えがあったから。それはこの旅中に出会った人々だけではなくて、これまでの全ての出会いを通して、見える直接的な支えも見えない心の支えも…。今までのすべての出会いがあって、今の自分がいる。そう考えると、ここにいることに感謝、それを教えてくれた自然に感謝、そしてすべての人々に感謝するのでした。

感謝の気持ちはどうして良いか分からず、とりあえず近くにいた夕日に。久し振りに見たChristchurchからの夕日は、相変わらず無言のまま時間を夜にしていく。そして気づいたこと、いつの間にかこの町でも周りの木々は黄色一色になっている。どんなときでも確実に時は経過していく。
さて、また歩き出そう。


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(Lisa)