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2009年09月07日

あめのひの、その先

初めて彼女に会った日、彼女はソファーの隙間に隠れていて、上半身は裸で、フラミンゴ色のふわりとしたスカートをはいていました。
お母さんに抱き上げられて恥ずかしそうに私に「ハロー」と挨拶をしました。
綺麗なブロンドの長い髪の毛からはシャンプーのいい匂いがしました。

例の「あめのひ」から1週間後、私は二つ目のお家にホームステイをさせてもらうことになりました。場所はバーケンヘッドというノースショアシティの一部。オークランドのシティ中心部からハーバーブリッジを渡った向こう側、バスで大体20分程のところです。
私の家はフェリー乗り場に割りと近かったのでフェリーでシティまで通っていました。家は高台にあって景色がよく、フェリー乗り場に向かう下りのカーブの坂道からみるシティの眺めがかなりのお気に入りでした。そこにはいつも気持ちのいい風が吹いていました。

ホームステイ先には二人の子供がいました。10歳のお兄ちゃんと4歳の妹。
その頃私は二つの学校に通っていたので、あまり家族と団欒できる時間が十分でなかったと思います。
昼間はシティの語学学校、夜間は家の近くのカレッジで行われているコミュニティスクール。
朝は支度だけしてすぐに出てしまうし、夜は子供達は20時くらいには眠るので遊べるのは昼間の学校から帰ってから夜の学校に行くまでの間だけでした。

私の部屋だけ1階であとの家族スペースは全て2階にありました。
ハードスケジュールだった為、昼の学校から帰ってから私は2階には上がらずに部屋で少し寝て休もうと試みることがよくあったのですが、寝ようとして少しするとドアが叩かれます。
「ayako—!!ayako—!!」
うわ、きたー。ねむいよー来んなよーと思いながらドアを開ける。
誰もいない。
「Booo!!」
ドアの横に隠れていて、そこから出てくるフラミンゴ。
これをやられたら私は死ななければいけないという決まりがいつからかあるので、大げさに後ろに倒れる。妹はキャッキャと大喜び。
部屋で遊んでいてしばらくするとまたドアが叩かれます。ドアを開けに行こうとする私を妹が阻止します。「開けちゃだめー!!」
無理矢理開けます。お兄ちゃんです。
兄「バスケしよー」
妹「ダメー!!」
私「じゃあ5分交代にしよう。5分バスケ、5分お絵描き。ね?」
妹「やーだー!」
私「いいからそうするの。はい、じゃーまっててねー」

部屋の前の広いスペースでミニバスケをお兄ちゃんとします。
妹が邪魔しにきます。お兄ちゃんと妹の激しい喧嘩になります。
人の子供怒るのとか面倒くさいなーと思いつつ、人気者気取りの勘違いの私は上手い事平和に治まる方法を模索しては失敗に終わり、お兄ちゃんが怒って2階に去ってしまうパターンが頻繁におこります。
妹はケロっと「彼は去った。問題なーし」といってお絵描きに戻ります。
問題大あり。私は眠いしとっても疲れている。

だけど私は彼らと遊ぶのが好きでした。
お兄ちゃんはスポーツを5つしていたり友達がよく来たり遊びにいったりして忙しくしていましたが、妹はいつもほぼひとりでした。
彼女は一人遊びがとても上手だった。
あと少しクレイジーな子でした。たまに誰もついて行けないほど気が狂って一人で勝手に踊ったり歌ったり喋ったり。。私のドツボにはまるタイプです。
いつもお絵描きに使うマスコット付きの鉛筆が4本あって2本は私用で2本は彼女用でした。私達はそれをMr.pencilと呼んでいました。が不思議な事にミスターだけどこの子達は女の子だそうです。いつも筆箱から出すときは挨拶をしなければいけません。「ハローミスターペンソー」

金曜日は夜の学校が無い日です。
妹は夜ご飯のとき必ず「今日学校ある?」と聞きます。
「うん」というと「あーあ・・・」と肩を落として「あと何回寝たらノースクールデイ?」と聞きます。「スリーモアスリープ」とか毎日数えています。
そしてノースクールデイは「yes!!ハッピーデイ!」と喜んでくれます。

家を出る日、私は自分で作ったサンキューカードを渡しました。
動物が大好きな彼らに動物の絵と、あとは遊びの中で仕入れたネタを随所にちりばめ、学校を休んで図書館で作ったものでした。ものすごく喜んでくれました。
新しい家に送ってもらった車の中で、妹が私のノートに一輪の赤いお花の絵を書いて「This is for you」といいました。
わたしの初めての、金髪のトモダチ。

090907_1_Ayako.jpg

あ、あともうひとり金髪ではないけれど。
彼女の友達にゴースティボースティというお化けがいて、私の部屋のとなりに住んでいました。彼女以外の人には見えません。ゴースティーボースティはこの世界の全員のことが嫌いです。だけど、その妹のことだけは好きなのだそうです。
1ヶ月が過ぎたころ、ゴースティーボースティが好きな人が二人に増えました。
二人目は、私でした。

090907_2_Ayako.jpg
「ゴースティボースティ byフラミンゴ画伯」

今は新しいホームステイの子が来て仲良くやって、私の事なんて忘れられているんだろうな。
コドモって、そういうもの。

だけどそれでも尚、あったかい。
雨と晴れの間に虹をみた。そんな感じ。

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(ayako)

posted by キックオフNZ at 04:58 | Comment(3) | TrackBack(0) | わたしの出会った人たち