
今朝は明け方にバケツをひっくり返したような大雨が降り、その雨音に起されましたが、今は青空と白とグレーの雲がパッチワークのように、空を描いています。

さて、先日半年振りにタイレストランに行きました。私は、日本でタイ料理を食べた経験は、数えるほどしかありません。しかし、こちらに来てからは、気軽に楽しめる食事として、外食となると真っ先に思いつく料理です。普段はフードコートの手ごろな価格で、ランチ・ディナー共に利用しますが、この日は、私の今学期が無事に終了したお祝いに、友人とお気に入りのレストランへ行きました。

ここは値段は若干高めですが、とても雰囲気が良いこと、また店員さんの対応もよく、満席時でも心地よく食事を楽しめる、私の好きな空間です。そこで、友人とワインを片手に、久しぶりに優雅な夕食を楽しみました。


とても満たされた気分で時を過ごしながら、ふと店内を見渡すと気がついたことがあります。それは1人で食事をする人たちの多さです。新聞を読みながら、本を読みながら、店員さんと言葉を交わしながら、1人でテーブルに座り、食事をする人々。そこには、とても贅沢で優雅な時間が流れていました。

決して、手ごろな価格とはいえないレストランで、1人客の来店が多いこと。これは私にとっては予想外のことでした。

それでもよく考えてみると、食事は料理の味付はもちろんですが、その周囲を取り巻く付加価値(料理の盛付、店の雰囲気、店員さんの対応etc)によっても、印象がずいぶんと異なると考えます。時には、これによって、同じ料理でも美味しさが倍増、または残念ながら半減することもあります。例えば、旅行先で食べたものが美味しく同じ品物を購入し、家で食べると、なぜか一味どこかに忘れてきたような気がすることはありませんか?
最近、価格の安さが喜ばれ、受け入れられやすい風潮が多いと感じます。もちろん、これも大切なことです。現在、学生である私にとって、品物を選ぶ基準はまさにここにあります。

しかし、人は価格と中身が見合ったもの、もしくは価格以上の付加価値を品物に見出すことができれば、値段を気にせずにそれを求めることを、改めて実感しました。

私も学校を卒業し、生活も落ち着いたら、品物を選択する基準も少し広がるかと思います。いつかこのレストランで優雅に1人で食事を楽しむ、ささやかな贅沢が似合う大人になりたいと、子供のような夢を描いた一時です。

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(Umi)