
そこで再び思い出した日本と海外でのビーチでの違い。夏への意気込みの違い。
というのは、日本では夏が近づくと
「今年の夏は絶対焼かない!」とか「真夏に透き通るような白い肌!」
という広告を目にする。
日本だとお馴染みの「流行のような常識?」もしくは、「常識のような流行?」・・・
いつも言っているように目に見えない不思議な常識らしきものがある。
これもその一種か

「肌が白いのが美しい」という感覚から日焼けをしやすい夏が近づくと途端にこんなセンテンスが飛び出す。そしてドラッグストアには日焼けグッズや美白グッズが沢山並ぶ。
誰が決めたのか日本には「透き通るような白い肌が美しい」という感覚が存在するらしく、だから日焼けをしないように、特に若い女性は「美白」にこだわり日焼けを恐れる。
そんな日本で育った私はもちろん海外生活を始めるまでは「美白化粧水」を使っていた。雑誌やテレビのうたい文句にまんまと洗脳され、「もちろん白い肌が美しいんだ」と思う一人だった。


でも初めてのカナダ生活での夏、周りの友達が皆、日焼けをしたがってビーチへ行き、そして家の庭でもアパートのバルコニーでもビキニになって日焼けをしていた。
イギリスでは夏が近づくと「日焼けサロン」が一気に賑わった。夏にむけて「焼けた肌」を得るためだ。
NZでは季節が逆、今は冬の為そんな光景は見ない。でも雑誌やテレビでは「ナチュラルな焼けた肌のファンデーション」の広告が多い。
「美白化粧水」といわれる化粧水は海外でみたことがない。

そうなのだ。海外だと「白い肌」は「PALE=青白い」とネガティヴなイメージがあるため、日本とは全く逆なのだ。
私達が「色白」にこだわるのに対して、海外だと「日焼けした肌」にこだわる。
だから海外のビーチだと年齢を問わず、本当に沢山の人が日焼けを楽しんでいる。そして彼らはもちろん「日焼け止め」を忘れずに塗る。でも「美白」の為ではない。
「皮膚がん」を避けるため。それだけ。
だれも「美白」の為に「日焼け止め」を塗って真夏の太陽の下で寝転がらない。
「CAUCASIAN」と表現される白い肌を持った彼らはその「日本人が憧れるだろう白い肌」を恥ずかしく想い、逆に「日焼けをした肌」を美しく思う。
そして私はといえば、その真ん中をとったような肌色を今、している。
母が言った「歳をとって日焼けをすると染みになりやすいよ。」という言葉が邪魔をして彼らのようにバンバン焼くこともしない。
でも「美白美白」と日焼けを気にしてせっかくの太陽光を避けたくもない。


ということで日焼け止めはしっかり塗って、太陽の下でのお昼寝を楽しんだ。

「日焼け」か「美白」か。どっちにしても美しいものは黒くても白くても美しい。

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(Ai)