
「何も気にしない」ことが“いいこと”と言っているわけではなく、人の目を気にしない「だから何?」といつでも堂々としていられる「図太さ」が身についた。

でももちろん社会で生きていく為の人としての常識は忘れてはならない。
前に話したように日本にいるとなんだか気持ちの悪い「常識」らしきものが存在する。それはどの社会でも生きていくために必要な挨拶や礼儀、人との付き合い方などの「人としての常識」ではなく、日本の流行や「世間体」と言われるものが作り出す「常識」らしきもの。

例えば
「その歳になっても結婚していないの?」
「その歳でそんな派手な色着るの?」と年齢に関するものだったり、
「赤に黄色でダサいよ。」
「スーツにスニーカー?リュック?」とかファッションに関するものだったり、
「女性なんだから女性らしくいなきゃ」と性別に関するものだったり・・・。
今はこれらの全てのアイディアに「だから何?」と一言で返せる。
歳をとって派手な色を着れば「けばい」。だから日本ではなんとなくおばちゃん世代になると落ち着いた色を好み、それで「歳なりの格好」を表現できる。
海外ではいくつになってもファッションを楽しみたい人は自由な発想で楽しむ。

赤に黄色、それにピンクのジャケットを想像して欲しい。日本で着たら目が眩しいほどで、「何あれ?」だけど、インドでは普段着でそういった色の組み合わせ方も多い。

イギリスでは通勤のとき、スーツにスニーカー、それにリュックというスタイルが普通に存在した。私が東京で同じ格好をしたら「スーツにスニーカー?」とつっこまれた。周りを見たら誰もそんな格好はしていなかった。でもスーツのときに履く靴は快適ではない。通勤だけで疲れる人も多い。だったらスニーカーやリュックなどで楽な格好で通勤して一日のエナジーを溜めておく方がいいと思う。
結婚適齢期なんてものはものの言い方しだいだけど、その人のタイミングでOK。

2回目のワーホリから帰った後、ある会社の面接にお気に入りの格好で行った。トップショップで買ったフェイクファーのジャケット、破けたジーンズにウエスタンブーツ。着いたところはでっかい自社ビル、10数人の人が全員、スーツを着て緊張した面持ちでいる。履歴書の写真には同じジャケットと赤いピアスが目立っていて、「いい笑顔ですね。」と言われ、エントリーシートに巨大な字で書いた名前と長所に、「読みやすくていいですね。」と。

(この会社は本当にそう思って言っているのか、それとも皮肉か。)とそこからは面接、研修、と敢えて自分らしさを更に強調していった。日本特有の「常識」と「自分らしさ」の勝負とも言えた。
結局得たその仕事で1年、英会話講師。

ある時青いカラコンを学校でした。生徒から「カラコンしている先生なんて今まで見たことない」と言われた。

「英語が喋れるようになって海外に行ったらいろんな目の色をした人に出会うでしょ。その時驚かないように今のうち私の目を見て慣れておくんだよ。」とは言ったものの、心の中では
「だから何?」・・だった。それがかわいい私の生徒だったからそう答えたけど、そう考えるのが日本特有の「常識」。
もちろん「限度」はある。環境、状況によって、どこまでそれを「気にしない」で、どこまで「気にする」かは自分次第。「個性」と言われるか「常識ない」と言われるかも自分次第、紙一重。でも海外生活のおかげでその判断力が身についた。


何も気にせず胸をはって「自分らしく」いく、本当の「個性」が身につけられた。



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(Ai)