
それは「環境を変える」ため。
オークランドの市内しかみていない私は複雑な気分だった。NZは移民の国であって、特にオークランドには沢山の中国人や韓国人がいる。町を歩いていても耳にする半分が中国語か韓国語。買い物でも、アパートで出会う人も半数以上が海外からの学生か移民の人々。
この状況が嫌と行っている訳ではなく、語学学校にも行っていない、ホームステイもしていない私にとって、派遣会社からもらう仕事以外でNZの英語を耳にする機会は少なすぎた。もちろん、語学学校に行っていたり、ホームステイをしたり、KIWIの人とアパートをシェアしたりして、生活の元になる場でNZの英語に触れられるのなら全然構わない。
ここで友達になった人は皆移民の人々。前に街で「あなたヨガやっているでしょ。」と2回声を掛けられ、そこで出会った人達もそれぞれ中国人の人達。皆本当にフレンドリーで親切。でもたまに英語でのコミュニケーションが取れなかった。
あとは仕事場での気持ち。
私はワーホリでNZに来た。ホテルでのレセプション、カフェでの仕事のオファーをもらったが、両方が中国、韓国出身の人が経営、仕事仲間は「英語を第二外国語とする人達」だった。その為「NZ企業でNZの人と働く」という私自身のルールから外れる為断った。派遣会社から来る仕事は見事に全てヨーロッパ系KIWIのみ。「のみ」という言い方をすると100パーセントになってしまうが、本当に100パーセント。派遣会社が入っているビルはオークランドにある巨大なビル達。その中を行き来したり派遣されて行くビルも、一旦中に入るとまるで雰囲気が違うような、全てがKIWIの人々。耳に入る言語全てがNZの英語のみ。いろいろなビルに行って、いろいろな人に出会ったが、移民の人に出会うことは一度もなかった。その一方でカフェやレストランなどの接客業や、ビジネスを離れると移民の人が多い。もちろん極端に別れているわけではなく、接客業では移民の人とKIWIが半々だったりもする。それでもその「差」になんとなく違和感を覚えた。
NZの永住権は取りやすいと聞いた。本当かどうかわからないが、永住権をとって、NZで仕事をできる状況になっても何か特別な能力がない限り自分の就きたい仕事に就くのは難しいと思った。それはある意味当たり前かもしれない。どこの国だって、仕事場で同じ能力がある人がいたならまず自分の国の人間を取るだろう。自分の国以外で「自分のしたい仕事」を妥協なしで得ることは言葉の壁を越えることはもとより、何か特別なものがない限り現地の人には勝てない。それなりの覚悟も能力も必要。
私は今までの経験のあるホスピタリティーやカスタマーサービス等なら簡単に仕事がゲットできた。でもビジネス界での仕事にこだわっていたため難しかった。しかも日本に関わるビジネスではなく、現地のもの。ある意味そこでの経験もなく、自分のおかれている状況をちゃんと把握していなかった私が甘かったのかもしれない。
とにかくウェリントンにいるKIWIの友達が「ウェリントンはそんなことないよ。」と言った。そんなことないよ、というのは仕事場ではなく街の雰囲気。仕事の話で言えばもしかしたら同じ状況かもしれない。でも私はやはり自分のルールにもうちょっとこだわってみようと思う。でもとにかく「環境を変える」、それはオークランド以外の都市もみてNZをもっとよく知る為にもいいことかな、と決めたこと。
でないと偏った意見しか持たないで日本に帰国することになってしまう。
それだけは御免だ。

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(Ai)