「じゃあAIは空を飛べるの?」
という質問をする人もいるけど、その意味の捉え方次第であって、もちろん私が言っているのは「人間としてできること以内」のこと。

だからそういう質問には「そのうち羽が生えたらね。」と言って返す。
留学前、留学の目的を聞かれた時、沢山ある理由の中で
「世界各国に友達をつくるため」と言った。

漠然とした目的であって、しかも「大体にして世界に国は何カ国あるんだ」と基本的なことも知らず、(ちなみに日本を抜かして192カ国)でもその目的は漠然としたままで、結局実際の留学では英語や勉強の目的の方ばかり重きをおいていた。

それでも先日、私は結構いろんな国に友達がいるということに気がついた。「特に深い関係」と言えるのはいつかお互いの国を行き来しよう、と常に連絡をとる仲。カナダ、アメリカ、イギリス、ブラジル、ポルトガル、ポーランド、オランダ、セルビア、オーストラリア、韓国にいる。そして一般的な友達、一緒に働いたり暮らしたり、少なくとも語りあってお互いを知った仲、NZ、ルーマニア、アルバニア、アルゼンチン、コロンビア、ドイツ、イタリア、スイス、トルコ、ブルガリア、タイ、中国、フィリピンの人。そして旅行先で出会った人。メキシコ、オーストリア、アラブ、カンボジア・・、旅行先で出会った人を挙げたらきりがない。でもとにかく意識をしないでもこれだけ多くの人と出会った。もし私が毎回意識的に「友達になろう」と心がけていたら、もっと。
世界各国に友達を作ることは不可能でないかもしれない、と思ってきた。
今やインターネットのサイトでいろんな国の人と「知り合う」ことはできるが、私は個人的にそういうのが嫌い。目と目を合わさず、お互いの声も響かなくてどうやって友達になるのだ、と私は反対。実際に肌と肌を触れて語り合う。そこで彼らの育った環境を知り、彼らの生の意見を得ることができて、そしてその「真」の関係を築くことができる。

とにかくそこで出会った多くのカルチャーショック。国が違うだけで根本的な考え方も違う。当たり前のことかもしれないがある意味不思議。
イギリスで働いていた時に出会った多くのヨーロッパの友達には彼らの国のいろいろな歴史、宗教があって、それらが彼らのパーソナリティに大きく関係しているのはもちろんのこと。私がルーマニア人のルームメイトと暮らしていた時、誰もが彼女と衝突した。いろいろな国の子達が一緒に暮らしているのに、なぜ彼女だけ浮いてしまうのだろうか。あまりに極端な性格で、お金にも食べ物にも宗教にも極端で、ある時私はルーマニアとはどんな国なのかと調べた。凄い歴史だった。彼女がお金に極端に敏感だった理由、1週間のお給料がルーマニアでは1ヶ月のお給料だと彼女は説明した。

昔は「世界各国に友達をつくる」という、ほぼ「不可能だろう」と思えるほどの漠然とした夢を持った。でもなぜか今、192カ国は時間がかかるかもしれないけど、実は可能かもしれないと思ってきて、そして「そうしたい」とも思ってきた。
私達の知らない文化が世の中には沢山あって、それを知る楽しさは言葉では言い尽くせられないくらいだろう。8月にアメリカでのインド式結婚式に出席する。300人ものゲストがいてインドの伝統そのものを体験できる。そこでまた新たな国の友達もできる。

もし192カ国に友達ができたら192カ国の人が私を通じて友達になるかもしれない。

「不可能」らしきものは、ただの「手に入れるのが難しいもの」だけなのかもしれない。

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(Ai)