
時刻は早朝4時半。洗い桶から取り出したコップで、ゴクリと水を飲むと漏れた深いため息。しかし、そんな私に送られる熱い視線に気づき、私もその方向へ流し目を送る。「バチバチッツ」と視線が絡みあった瞬間、互いに恐怖で動きが止まった。

そう、私は「ゴキブリと遭遇」したのです!

一気に私の眠気と気だるさは吹き飛び、気分は既に戦闘モード。さっすがゴキちゃん。BABYと侮ることなかれです!
私は相手を目尻で捉え、ジリリッと間合いを詰めながら、ティッシュを鷲掴みにした瞬間、彼に襲いかかりました。結果は、私の勝利。「すっきり、すっきり♪」と鼻歌交じりで手を洗いながら、「私も手でゴキブリ退治ができるようになったのね〜」と考えていました。

というのも、ある夏の夜、その当時住んでいたKIWI夫妻宅で、ゴキブリが現れました。私は「ひゃあ〜」と声にならない声を上げて、一目散にママの元へ。彼女は涙目で訴える私に当惑しながら、ゴキブリを指先で捉えた後、両手で優しく包み、庭に放してあげました。
「ぽか〜〜〜ん」

まさに、この言葉以外で、その時の表情と気持ちを表現することは出来ません。まさか、ゴキブリを嫌がらず、殺さない人がいるなんて・・・。
それからは、ゴキブリを目にすると、私がSOSを出し、彼女が処理をするという体制でしたが、3,4回もすると私も彼女と一緒にその動きを観察し、庭で「バイバイ」と言って逃がせるようになりました。


彼女の冷静さや生き物(例え害虫でも)に対する思いやりに触れ、自分が大騒ぎすることが、だんだんばからしくなってきたのです。素晴らしい順応性ですよね?!


もちろん、そんな彼女の子供たちもゴキブリを怖がりません。改めて、育つ環境の大切さを実感します。いつか、彼らもどこかで害虫という概念を学ぶでしょう。私は、それは知っておいた方がいい知識であると考えます。ただ、それを認識した上で、害虫といわれる物に接していく方法は、彼らが選択すればいいと思っています。
ただ、彼女と離れて暮らす今、私にとって、やはりゴキブリはゴキブリなのです。以前のように、遭遇しても大騒ぎはしませんが、退治せずにはおれません。

しか〜し、もちろん「素手」ではなく、何か道具を必要とします。「素手で掴めるようになること」は、私にとって ☆克服できない永遠の課題☆ なのです。

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(Umi)